◆ インド発祥の多弦胡弓「サーランギー(Sarangi)」類の話題を中心に、世界でここだけ前代未聞の怪研究・珍開発の数々を発信し続ける異常ブログです。同楽器取扱いの急先鋒にして生物学者や変態ケモナーとしても知られる異常造形作家【川崎ピースケが執筆運営しています。
研究テーマ:1)楽器「サーランギー属」、2)海のダンゴムシの仲間「水産等脚目甲殻類」、3)多肉・塊根・平行、栽培から造花まで「珍奇植物」、4)原材料・愛玩対象としての「羊」 、5)獣人表現「ケモナー」 、等を題材としたデザイン論と実践、特に生物型や生物利用の意味について。議題は多岐に渡り、追究の範疇としてエログロを含みます。* 近年(2)〜(5)の構想がだいぶ具現化したので、2023年から(1)の分野に戻りアプローチを再開できる運びとなりました。
★ 1記事内1主題の場合と、1記事上に短文加筆を重ねる【近業掬イ】(きんぎょうすくい)の場合がある。繁忙時はどうしても後者です。
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誘因しちゃうぞアナとエルサが姉妹で裸でオーバーオール!鎮魂もっこりケツメドがっぽこ強制シコシコ明石家とぅんば

【人肉ヒメスナ論文のご指摘にお答えしますのコーナー】


「 “誘因される” 」?

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ああ、それ、字面遊びでわざとそうしています。

虫を匂いでおびき寄せる場合は「 “誘” 」と書くのが本来で、
「 “誘” 」は誘いの元ネタ自体を表しますから「 “誘因+スル” 」 なんて動詞化は無茶。
林先生の現代文テストだったら間違いなくバツ喰らうところでしょうね。

一方でこの誤用、不思議なもんで、学術書等ではしばしば見かける言い回しなんです。
読む都度引っかかっけども日本語表現としてあながち間違っておらず、
否、むしろ雰囲気があり、転じてけだし使い手であるまいか? と常々感じる言葉のひとつ。

単に「誘引する」と書くよりもどこかネガティブで思惑ありげな性格を帯び、
甘さの後に待ち構える罠、仏教や印哲における因果のシステムに落とし込むような、
文語的かつ理学的な印象を覚えませんか。バツ付けて葬るには惜しい言葉尻よ。


それで先日の出版の機会に思っクソ多用してみせて、
申し訳に1箇所だったかな?「誘引する」としました次第。探してね♪
流行りの「見える化」なんぞよりよっぽどオツな使い方だと思いますけん。




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ま、確かに、あんまし無闇に造語癖を丸出す態度も芳しからずや。
さりとて前例なき造形を信条とする身の上は、いつだってそんくらいでねばならぬなり。
異なる概念を芋ヅルに引いて、料理してこそ、新たな世界の覗き窓を拵えけるに。

んでなきゃ防塵マスクの中敷きにおそうじシート挟んだりしないし、
キャンドルクリップの角度を考えて裸火の取り回し訓練なんかしない。


…あンだって?!
 早速おそうじシート買いに行ったけど売り切れ? ピースケのせい?
 キャンドルランタンの工夫なんて誰でも簡単? 非常用のも売ってる?
 使用上の注意をよく読んで正しくお使いください?

そうかよそうかよ、有り物で満足しちまうかよ。そんなんだからわいやあ。
すまぬが此処はチャランゴとディルルバが合体して皿うどんになるブログですけえの。

ましてアカシアのボウルがサリンダのトゥンバに化けるとは思わねえか。まあいい。



 普段から工夫しようじゃろすけシリーズ・その4 

  ラヴィ・シャンカルの!北インド古典サリンダに特注トゥンバをあつらえるの秘術~


男の生き様とはなにか。
そりは、こういう楽器をパッと見た段階で、おいこらインド人!

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このヘッドの奥行きの狭さは何だよ? この空間は何だよ?と気付けるかだ。

おそらく演奏時=肩にもたれ掛ける姿勢にはこの奥行きと判断されてだろう、
事実サーランギの後頭部もこのくらいではあるが、丸みあるヘッドで収まりが悪い。
あと4cmくらい筐体が向こうに行きつつ、面で肩に据わればより抱きやすいはず。


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平置きした時もこの後頭部だとのけぞってしまって格好悪いじゃんか。
あと4cmくらい持ち上がってくれれば置き面に水平になって美しい。

じゃあもう高さ4cmの極薄トゥンバでも付けるのが正解ですが、
こんなことでインドに発注も面倒じゃけ、納得いくものをテメーで作れってこった。


トゥンバ。 無論インド弦楽器ィヤー各位にはクソ茶飯事だが改めて解説する。
広義にはカンピョウの1種。楽器において音響胴。狭義には後付けのサブ・リゾネーターです。

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 ※これは瓢箪にあらず、木彫りのトゥンバ。近代はこちらの方が多いそうですよ。

たぶん、木や竹の棒に弦を数本張っただけの素朴楽器にヒョウタン括るとアレッ音が大きくなっぞ?!
そんな発見を発端に、構造そのまま豪奢に洗練してルドラヴィーナの系統に昇華、
南のヴィーナや北のシタールは後で真似して付け始めた… んじゃねかったかな。
進化の過程を現場で見たわけじゃないから真意はわかんないけども。

しかしヴィーナやシタールのように元から音量が充分な棹物ではやや形骸化しており、
事実上、見栄えのアクセサリーおよび平置き時の枕としての用途が大きい。

販売時点でこれが付属するシタールを “ダブル・トゥンバ” と呼ぶ人もあるけれど、
現場では、トゥンバはトゥンバ、元々の胴は「カッドゥ」と言ってるみたいだよ。
違いは各自お師匠さんに尋ねてみてくれい。



さておき、シタール職人の手工で作られたモダン式サリンダに、
日本人がトゥンバをマウントするのですから、なんとまあ大それた話。
のみならず、俺はこのトゥンバをでっかいビーチボールで作ったことがある。
意外や音は増幅したっけな。もちろん海に浮かべて弾いたものさ。
何でも試すことが大事です。



で本題。材料は、買って使わず素材庫に眠ったままだったアカシアのボウル

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今回は写真右の手前と奥にござる同形2ボウルのケツの丸みを削いで、
同2枚をどら焼き状に貼り合わせ、極薄で中空の回転体を得ようという作戦だ。

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まず「メド」を出します。はしたなくて誠にすまないが、所謂おケツメドの意。
木の器は挽いた後でだいぶ歪んで不定形となり回転軸も不正確になっている。
そこで図のように、建具や壁の角に品物を追い詰めながら三角定規の45度を当て、
印を入れては少し回して…
を繰り返すと、重なり合って中心点の平均が出る。

そういや最近、犬猫のイラストやぬいぐるみの尻に随分きっぱり肛門を描くよな。
あれは果たして、やーん可愛い♪ ものとして婦女子に受容されているのか?
でいて小児ラブドール製造禁止には勇んで署名するってか? いい加減なものだわいや。


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次にトースカン。とは本来、立体物の周囲に水平ラインをけがく道具自体を指すが、
転じてその道具を使わずして行う同工程も「トースカンする」と呼ぶことがある。
「誘因する」と同じ構造ですね。しかも驚くことに「トースカン」の語源が不明。
ノギスはドイツ語と聞いたことがあるのだが。いやはや言葉とはヘンテコなものだな。

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メドに軸穴を開けて軸を仮止め、しかし抜けないようにしっかり留めます。
メドに太軸を出し入れしていて抜けなくなり病院の世話になる人は多いので慎重に。

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でこれをなんと、卓上ボール盤に取り付けます。
ほんとは旋盤がよいけれど、旋盤まで置いちゃっちゃ、いよいよもって作業場所ねえだに。

回しながらトースカンのけがき位置へ薄刃ノコを慎重に当てると、

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ガッポコ!と器の胴と尻が分かれます。胴はいつかまた別の用途を待つとして、
今回使うのは尻の側を2枚だ。

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さて、こっからが今日のハイライトぞ。

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素っ裸にオーバーオールなる通好みの装いで取り組む「木ろくろ」の工程だ。
専用の鑿(のみ)を当てると、

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シウゥーッ…と軽やかな音を立てて、みるみる工芸工業的形状が現れます。

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ボウル尻2枚中、片方は単なる皿状、もう片方には中央に壺口を設けます。
壺口はこの時に鑿先で突き切ったほうがドリルやソウを使うより美しく仕上がる。

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ああ、こういう木型の削り出しは北嶋絞製作所に勤めてた頃にだいぶ覚えました。
あまり教えてはくれなかったから職人さんの見よう見まねで。
凄くドンピシャの正寸を感覚で追うので毎日大変でした。


…北嶋絞って、あの北嶋絞? そうよ。あそこメディア紹介が多いからね。
自分の楽器製作が忙しくなって退職しちゃったんだけど。

紹介は紹介で実のところデメリットもあって、
「ものづくり」「職人」「匠の技」を謳うだけで皆さん簡単にのぼせてしまうから、
見て知って貰いたいところ、ちゃんと伝わってっかなぁ…と心配でもありました。

実際、

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なんつって、あっはっは、見出しを入れるとそれっぽく騙せちゃうもんな。
“デザイン” なるものの8割はこういうまやかしで出来てっからね。


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荒取り後、回転軸を見失わないように留意しながら貼り合わせ、整えると…

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どら焼きというかパップラドンカルメ状の物体が出来上がりますでしょ。

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のち壺口を作り込みますが、めり込んで奥まったような形に彫るんです。
すると目の錯覚が生じ、実寸よりも丸みを帯びたふくよかな量感に見える。
「姥口(うばくち)」といって、茶道具の世界でよく知られた造作なんだ。
実用の容器としては使いづらい意匠なんだけどね。


本体とトゥンバを繋ぐ接続具も同様に… これはこけしの胴体だったかな。

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金属プレートは建具の据え高さ調整用の板ナットを叩いて丸めたもの。
ホームセンターにしょっちゅう行ってないと両者は結びつきません。


出来上がった塗装前の半製品がこんな感じです。
姥口なのが写真で伝わるかな。ぷっくり膨らんで見えるだろ?

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仮置きすると、ほら見んしゃい、

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平置きでネック下がってのけぞってるよりずっとサマになるだろ? 


既存の造形に対して頭ごなしに平伏し正確になぞることで媚びるのではなく、
否、よりこうあるべき… より美しく… と夢見る時、
どんな道具立てと、どういう経験を要し、結果どんな効果が得られるか。

インド音楽を頑張る諸氏には申し訳ないがこういう考察と実践は、
ひたむき修行サレガマパ~ばかりではまず得られないし、
直接の正解はティラキタにもダイソーにも売っていないのだ。
加えて海の虫の生態を片手間に暴いて生物学界に衝撃とあっては理解の範疇外。


やってみたらよかんべ。他国の文化に依存せねば日本で生きる意味の無いご自身と、
「やっぱピースケさんやべぇわ…」との隔たりに絶望することになるだろう。

絶望の淵でもっかい挑みゃいいんだよ。その積み重ねこそが民族楽器学であり、
かく申す俺さえ、先人の夢のちょっと先っぽに居させてもらっているだけだ。

大切なのは、一見は誤り、しかし誤りをもってして本質を突くことなんだ。
真似て、染まり、お褒め戴くことが、正道と疑わぬ人の、まあ多いこと。
前者はおそらく愛から、後者はおそらく不安から生じる。



えーと次回はちょっと早めに更新できたらと思っています。
トゥンバ特注に留まらぬ、もっとカッチョ良い造作をご覧にいれたるけえ。




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【おまけ】

そんなわけだので自然石モッコリ像が進んでねえだに、

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もうね、便器の前に置いて、自分を追い詰めることにした。
おトイレのたびに砥石でシコシコ、曲線を滑らかに舐め倒します。
造形病患者たる者、悪い形を目前に置かれちゃ研磨せざるを得ないからな。

モッコリ強制シコシコ欲を “誘因” せしむる便所の花崗岩と、
放射線コロナウイルスを退治!と売られる花崗岩とでは、
多摩の河原の怨霊の鎮魂いかに。インチキ具合ではどっこいドングリか。


そうそう、あと、話がてらヂィズニー風の挿絵を描いて載せてます関係から、
アナとエルサの裸同士でドスケベ画像等を当ブログに期待する御方がおいでのご様子。
なれど、すまぬ、気持ちはわかるが、そこまでのはちょっと描けねえだあよ。

迫れるとすればせいぜい峰子マウスのおぱんちゅまでだ。
ミニーのパンツは、周知の事実だからな。そこから奥は夢の国。

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    サ ー ラ ン ギ ー 図 鑑     

★バイオリンは皆さんご存じのあの形状にほぼ定まっています。しかしサーランギーは製作者・時代・地方によって様々な自由形が存在し、今なお進化を続けています。特に弦数や配線は個体によって全くまちまち。これは、先人に学んでこう作らなければならない・本場の本家本元ではこれが正しい・こうでなければ本物の価値が無い、といった固定概念に縛られていないためです。ひとくちに捉えられないそれらをサーランピーでは「サーランギー属」と総称しています。

こうして並べますといかにもアジア諸国調査で得られた現地サンプルに見えますが、なんと殆どが日本国内で発掘されたものです。日本人の技術で修理を施しました。…そう言われると急に萎えますでしょう? みんな興味本位で取り寄せて結局すぐ手放しちゃうからこういうことになるのです。

しかもこの中には当方が捏造したオリジナル楽器をまことしやかにねじ込んであります。果たしてどれが現地の風薫る本家本物のお宝で、どれが世にもいかがわしい贋作か? 鑑定やいかに?…といったこだわりは、どうにでもなることですし、実のところどうでもよろしいことなのかもしれません。



チーペスト号  名古屋の誰だ号  結局ウチに号  

ボロ号  55号  黄泉号

グランピエ号 ジョギヤ 前方後円ジョギヤ 

カリマンタン号 恵さんでしたか号 そそるスリム号 

ドードゥロバナム ドゥカン号 サランガ

サランガ・ペタンコ エレクトリック チカーラー

チカーラー(近代版) サローズ アフガンサリンダ

ネパリ くさっぱら号 さらん弓(さらんきゅう)

サランダ  擦弦仮面 ダルマサンガ サランダ

ディルルバ エスラジ タール シェナイ

エスラマ ベラバハール カマイチャ

ラーヴァナハッタ ペナ エスラール
プールヴィーナ バリアジアン号 サラウドン
ストゥーパ号 ドドバシキメラ





    文 化 へ の 冒 涜 で は ?     


サーランギーの化石(カンブリア期)


いいえ、全く冒涜にはあたりません。サーランギー属は進化を歓迎し、地域毎に異なる展開を許す楽器群です

民族学・民俗学では、創作の混入は許されず、ありのままを正確にサンプリングすることで解明に努め、敬意を払います。つまり研究者はあくまで傍観者、せいぜい中途参加者であって、真の当事者にはなれません。研究者が自ら文化に手を加え、研究対象を自分自身とし、文化の歴史を塗り替える、これが許されるなら何だってやりたい放題になってしまいます。そのため研究者は、専門性・正確性への拘りにばかりにプライドを置き、しかし自分では大した表現が出来ない、融通の効かない方向へと人格形成されがちです。異文化理解を唱える本人が無理解とは皮肉なもの。サーランピーではこの状態を「スウェーデンポルノ女優のスリーサイズを精緻に暗記した童貞」と呼び、陥らぬよう自戒しています。

だども、オラ、この楽器がこの島でどう進化すんだか夢みちょる真ッ当事者の日本民族だで。何をどう作ろうと直そうとオラほの自由だ。オラが村の遊びがまんまこの楽器の進化の歴史になるだ。「インチキ業者」「思い上がるな」「現地の文化に失礼」「1人で騒いでるだけ」とお感じなのは、ひとえに貴方の心が許さないから。なにせその現地をはじめ世界各国からウチ宛てに「サイトを見た。修理はできるか? オリジナル楽器のオーダーは可能か?」と打診が来ます。もちろん断りますよ。てめーでやれっ。もしくはてめーの村の良さでやってみれっ。…そうすることがいつしか文化となるのだから。