◆ インド発祥の多弦胡弓「サーランギー(Sarangi)」類の話題を中心に、世界でここだけ前代未聞の怪研究・珍開発の数々を発信し続ける異常ブログです。同楽器取扱いの急先鋒にして生物学者や変態ケモナーとしても知られる異常造形作家【川崎ピースケが執筆運営しています。
研究テーマ:1)楽器「サーランギー属」、2)海のダンゴムシの仲間「水産等脚目甲殻類」、3)多肉・塊根・平行、栽培から造花まで「珍奇植物」、4)原材料・愛玩対象としての「羊」 、5)獣人表現「ケモナー」 、等を題材としたデザイン論と実践、特に生物型や生物利用の意味について。議題は多岐に渡り、追究の範疇としてエログロを含みます。* 近年(2)〜(5)の構想がだいぶ具現化したので、2023年から(1)の分野に戻りアプローチを再開できる運びとなりました。
★ 1記事内1主題の場合と、1記事上に短文加筆を重ねる【近業掬イ】(きんぎょうすくい)の場合がある。繁忙時はどうしても後者です。
★トップページには最新2〜3記事のみ表示。過去記事は【アーカイブ】で総覧できます。
★ YouTubeなど外部埋め込みがクソ多い記事は、お使いのクソ環境によって読み込みにクソ時間がかかります。クソしてお待ちくださいませ。


2024年ご挨拶と今後のサーランピー



うーん…

いつか来る被災に怯えつつ、さすがに1月1日に震災というのは近代聞いたことないなぁ、
年神様も初日からお怒りにはなるまい、 と昔から思ってきたけど関係なかった。
2024年元旦は全国おめでとうとは申しづらいスタートになってしまったな。

辰年に肖る縁起物が手元に無く、せめてアフリカの霊獣「チワラ」様、
4像あるがさすがにチワラ面は巨大すぎて混雑時の参拝には不向き&迷惑なんで、

一番小さくてドラゴンっぽいのを詣での供に初拝み申し上げ、

所謂パワスポ、目黒不動・独鈷の滝の湧水をチワラに一口飲ませました。こりで霊験も倍増にて候。
亡き父は昔、ここの水を汲んで帰っては妊娠中の母に飲ませ、男の子が欲しいと願ったらしい。

結果生まれたのが俺だというのだが、そういうことするから怪僧に育ってしまうのである。


御籤も大吉とあってオッ本年もどうにか頑張ろうぞと意気込んだ夕刻、能登震災のニュースを聞いた。

能登の数ある工芸のうち印象深いのは「珠洲焼」、他域のような派手さはないが、
朴訥とした土の黒みの魅惑が存分に生きた実に渋さ好みの陶芸なんだ。
土地の風を感じながら気に入った器を買って帰る楽しみもとうぶん先か。



<今後のサーランピーについて>

おかげさまで次の9月には45歳となる年を迎えました。紛うことなき本格オッサン道の節目です。
見た目や雰囲気で “こぶ平” 的扱いに呼び捨てては嗤い嫌ってくる連中も居なくなりましたし、
怪僧ピースケ斎としての今後をいかに背負うか考えつつ行動して参りました。
思いがけず叶った願い、まだ叶ってない目標、いろいろある。

当頁サーランピーは最近随分と形而上の屁クソ理屈ばかりになってしまったので、
その反省も踏まえ、楽器やら動植物やらに留まらぬ “もの” の在り方を中心に、
改めて美の本質と造形哲学を見つめ、考え、伝えたく考えております。
このブログに常設の看板や文言も時間をみて少しずつ掛け替えていく予定です。
もちろんインド弦楽器の研究は続けますよ。今後とも宜しくお付き合いくださいませ。


つくづく思うのは、サーランギー属弦楽器の追究を率先に手掛けるからといって、
禁欲的インド音楽演奏家の一本槍に身を振らない道で本当に良かったな~ということ。
そうだったら様々な関連研究などにかまける余裕が無くなって一点突破な特殊専門家になるからね。
日本のよいものが失われていくたび、やはり自分は日本の工芸や奇習を好きだと再認識するが、
海外文化専門バカにくすぶる人生はその大切さを語り力添える立場に無いのです。
俺は日本人として日本のサーランギー=さらん儀の在り方を空想、ひいては実践していきたい。

海外の猿真似が正解なら、自由で新しい遊び方をどう頑張っても繰り出せない面々、
一本槍ポーズにしがみつかないことには日本に存在する意義に薄い連中に任せたほうがよいし、
ラーガ?ターラ?ラサの再現性?正しい理解?努力と師弟愛?など、日本社会のたいして役に立たない。
自分だけが評価されれば他はどうでもいい自己承認餓鬼の溜まり場になっており、
他方、敬われて然るべき年配の日本人奏者各位がパッとしないのはこれが理由だ。

さぞかし大層な学びが、被災地を前に何を為す? 国際理解チャリティーコンサート云々、
カレー屋やお寺でチャイ付きレクチャーコンサート、ハイッ皆さんも手拍子どうぞと、
結局テメーの自尊商売に絡めていかないことには己を成し得ない人生ってどうかと思う。
総じて、自身を生きていない人生なんか見せられてもつまらんのだ。
海外サマサマに軒を貸してっと、いよいよ大挙して居座る凶が来るど!


従って俺は残りの人生、今のところ健康である短い時間を有効に、
さらなるTHE日本クソ多趣味だぬきジジイ化して参ろうではないか。
日本社会に打ち棄てられ埋もれた良いものを “良い” とキッパリ喝破していくのである。
いま改めて問い掛け直しているのは、

“みどりのやきもの” 。緑色が人生カラーやけ、緑の陶磁器からどうにも目を離せなくて。
青磁や益子のとっぷりとしたグリーンを老眼やむなくなる前に沢山愛でておきたいし、
自作となると窯が大変だがヤコのオーブン陶土で試してみたい腹案もある。
日々の生活に使ってもよいし、床の間に飾っても映えるものを。

…といって当研究所は悠長に床の間なんぞ据える余裕も無いので、

いつかどうにかと常々思ってたクソ無駄スペースを、

いよいよどうにかする作戦を去る夏から決行し、

なすび画廊よろしく、

私設私用プチギャラリーのオープンを企んできたのであった。

ここを侘びの空間に見立て、独断的俺チョイス銘品(安物)を置いて記録に収めていこう。
どうせ死んだら1つも抱えていけんわけだし。



で、もひとつサーランピーの新展開をお知らせします。
長くサーランピーをお読みの皆様には意外かもしれない。
X・旧ツイッターに今頃アカウントを取り、12月下旬から試験運用しています。

アカウントは@peeeeeeeeesukey
ピー、eが九つ、スケ、最後にワイをつけることにしました。


…十年選手ユーザーが活躍する現場になぜ今更?

サーランピーの主戦場はあくまでこのウェブログです。磯の石裏に謎の海ムシ付いてるのと一緒で、
石ひっくり覗きに来ねぇ者には未知なる不思議を分けてやらねぇ構造を貫いている。
広く共感されたいが為に親密に繋がろうなんて思っていませんでした。

しかし近年、

「ピースキー」なる眷属が俺を押しのける勢いで台頭を示しており、
吾輩が露出していくにあたりSNSに窓口を設けるべきである、と生意気を宣うまでになったのだ。
おいおいピースキー、俺はお前でお前は俺だが、お前は俺より俺なのか?

さらには鶯谷東京キネマ倶楽部」で毎月開催の変態夜会『デパートメントH』に参加、
写真家ZIGENさんが奇抜な来訪者を黒バックに収めツイート公開してくださるとあって…


https://x.com/zigen1/status/1735629451546034567

わ〜お、テヘペロ♪ ピースケ(44)の肉体! せっかくこんなにキゃわいく撮って戴いた手前、
これは当方もツイッターに参加した上で御礼申し上げたく思い至った次第。


https://x.com/DoSnoiorin/status/1741007130596200509

ドSのお姉さんとの2ショットは…まあ「センシティブな内容」ではあるな。
インド古典音楽オンリー奏者にあり得ない出会いです。



X旧ツ新規参加まもない身ながら、さてどんな内容がユーザー各位に浸透しやすいものか?
尻に厳しいと伺い、ではとケツ写真を掲げて本社にどう叱られるものか確かめてみたりしながら、
意図的に幾つかの異なる方向性や体裁をもって投稿を試したところ、すぐに傾向が見えてきた。

当人が発信し受け手各々に考えさせ完結するスタイルの情報、=お気持ち・知見・ボヤキ・格言などよりも、

どなたかによる、何らかorどなたかへの話題に乗っかり易い文面が、そりゃ反応がよいね。

交流といえど自己主張の交換でなく、共感と追体験の羅列が主軸の場であるのだな。



と同時に、見渡せばなんや… やれフォロワー数で人の優劣やら、イイネ欲しさになんやらと、
これほど瞬発力をもって数値的に影響力を可視化し合うのはちょっと危ねぇ構造だな~と思った。
情報を読み抜いて自分で考えて行動する力を削ぎ、非常に他者依存的な思考回路に陥ってしまう。
気をつけないと常に端末チェキチェキ気にせずにいられない中毒に苛まれることになろう。

安心できる情報だけに囲まれ、自己を揺るがす情報には目を伏せ、結果あまり考えなくてよく、
目立ちたさに無茶をやり、実体なき幻の止まり木にピーチクパーチク、
知らぬ間に流され鈍磨する文字通り烏合の衆。集合知ならぬ “集合鈍” と申せようか。
各位、もしここ数年で、目が拒否反応を起こし長めの文章を読めなくなっているとしたら、
それ短文SNSドップリ受動のせいかもしれませんよ。ご用心あれ。ぜひ良書との対話を。

繰り返しになりますが俺の主戦場はブログ。Xはあくまで窓口だ。
無理に繋がりを伸ばすつもりもなく、波に呑まれぬよう距離をおいてひっそり使えればと思う。
便利なネットワークにすっかり移ってこのブログを書かなくなることはありません。
双方ともこちらorそちらでしか書かない内容を無理せず載っけていきたいですね。









    サ ー ラ ン ギ ー 図 鑑     

★バイオリンは皆さんご存じのあの形状にほぼ定まっています。しかしサーランギーは製作者・時代・地方によって様々な自由形が存在し、今なお進化を続けています。特に弦数や配線は個体によって全くまちまち。これは、先人に学んでこう作らなければならない・本場の本家本元ではこれが正しい・こうでなければ本物の価値が無い、といった固定概念に縛られていないためです。ひとくちに捉えられないそれらをサーランピーでは「サーランギー属」と総称しています。

こうして並べますといかにもアジア諸国調査で得られた現地サンプルに見えますが、なんと殆どが日本国内で発掘されたものです。日本人の技術で修理を施しました。…そう言われると急に萎えますでしょう? みんな興味本位で取り寄せて結局すぐ手放しちゃうからこういうことになるのです。

しかもこの中には当方が捏造したオリジナル楽器をまことしやかにねじ込んであります。果たしてどれが現地の風薫る本家本物のお宝で、どれが世にもいかがわしい贋作か? 鑑定やいかに?…といったこだわりは、どうにでもなることですし、実のところどうでもよろしいことなのかもしれません。



チーペスト号  名古屋の誰だ号  結局ウチに号  

ボロ号  55号  黄泉号

グランピエ号 ジョギヤ 前方後円ジョギヤ 

カリマンタン号 恵さんでしたか号 そそるスリム号 

ドードゥロバナム ドゥカン号 サランガ

サランガ・ペタンコ エレクトリック チカーラー

チカーラー(近代版) サローズ アフガンサリンダ

ネパリ くさっぱら号 さらん弓(さらんきゅう)

サランダ  擦弦仮面 ダルマサンガ サランダ

ディルルバ エスラジ タール シェナイ

エスラマ ベラバハール カマイチャ

ラーヴァナハッタ ペナ エスラール
プールヴィーナ バリアジアン号 サラウドン
ストゥーパ号 ドドバシキメラ





    文 化 へ の 冒 涜 で は ?     


サーランギーの化石(カンブリア期)


いいえ、全く冒涜にはあたりません。サーランギー属は進化を歓迎し、地域毎に異なる展開を許す楽器群です

民族学・民俗学では、創作の混入は許されず、ありのままを正確にサンプリングすることで解明に努め、敬意を払います。つまり研究者はあくまで傍観者、せいぜい中途参加者であって、真の当事者にはなれません。研究者が自ら文化に手を加え、研究対象を自分自身とし、文化の歴史を塗り替える、これが許されるなら何だってやりたい放題になってしまいます。そのため研究者は、専門性・正確性への拘りにばかりにプライドを置き、しかし自分では大した表現が出来ない、融通の効かない方向へと人格形成されがちです。異文化理解を唱える本人が無理解とは皮肉なもの。サーランピーではこの状態を「スウェーデンポルノ女優のスリーサイズを精緻に暗記した童貞」と呼び、陥らぬよう自戒しています。

だども、オラ、この楽器がこの島でどう進化すんだか夢みちょる真ッ当事者の日本民族だで。何をどう作ろうと直そうとオラほの自由だ。オラが村の遊びがまんまこの楽器の進化の歴史になるだ。「インチキ業者」「思い上がるな」「現地の文化に失礼」「1人で騒いでるだけ」とお感じなのは、ひとえに貴方の心が許さないから。なにせその現地をはじめ世界各国からウチ宛てに「サイトを見た。修理はできるか? オリジナル楽器のオーダーは可能か?」と打診が来ます。もちろん断りますよ。てめーでやれっ。もしくはてめーの村の良さでやってみれっ。…そうすることがいつしか文化となるのだから。