◆ インド発祥の多弦胡弓「サーランギー(Sarangi)」類の話題をそっちのけに、世界でここだけ前代未聞の怪研究・珍開発の数々を発信し続ける異常ブログです。同楽器取扱いの急先鋒にして生物学者ならびに変態ケモナーでもある異常造形作家【川崎ピースケが執筆運営しています。
研究テーマ:1)楽器「サーランギー属」、2)海のダンゴムシの仲間「水産等脚目甲殻類」、3)多肉・塊根・平行、栽培から造花まで「珍奇植物」、4)原材料・愛玩対象としての「羊」 、5)獣人表現「ケモナー」 、等を題材としたデザイン論と実践、特に生物型や生物利用の意味について。議題は多岐に渡り、追究の範疇としてエログロを含みます。* 近年(2)〜(5)の構想がだいぶ具現化したので、2023年から(1)の分野に戻りアプローチを再開できる運びとなりました。
★ 1記事内1主題の場合と、1記事上に短文加筆を重ねる【近業掬イ】(きんぎょうすくい)の場合がある。繁忙時はどうしても後者です。
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🌸🐏近業掬イ 2025/3/6~3/9🎸




3/9【赤音さんと弦楽器のフレットの話】ー ー ー ー ー



江戸屋スージーQ姐さんの企画「KUHN VITA(キューンヴィータ)「BAR江戸屋」でお目にかかった、
ギタリスト西園寺赤音(さいおんじあかね) さんは、的確なギタープレイ、アプローチもさることながら、
良い音楽機器へのチェックとこだわりが人一倍。



ヒュース&ケトナーの青光り真空管アンプに至っては崇拝レベルでご愛用とのことで頭が下がります。
私も前職は音響メーカーでしたが、社長が真空管を好きでなくて増幅機材はトランジスタ式ばかりでした。

楽器って、アイデンティティ=自分を表現し得る自分らしさと夢の塊であって、
誰も彼も既製品じゃ満足しきれない性分だからあれだけ千差万別に珍モデルがあるわけ。
ギタリストもまた習性として、周辺機材のみならず願わくばギター本体も唯一無二にキメたいものです。
布袋さん高見沢さんは無論、そうそう知久寿焼さんのずんぐりギターも長らくご念願の末だそうで、
ご自宅に伺った際、ギター工房YGKさん宛のずんぐり型紙が置いてありましたっけな。
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/シンプルーーっ!! にしてほしくってさ…\ でこの形とのことでした。

高級ギターを数々お持ちの赤音さんも、ゆくゆくは世界で1本の完璧オリジナルギターをご所望とのこと、

(ササキオトさん→)

とはいえ自作はなかなか… 正確な音程でフレットが打てるかな… とお悩みでいらした。


そこへきてピースキーがフレットレスベースを自作して使ってやがるのはなにか?ということで、



↑とのご意見を賜りました次第。ごめ~ん気がつくの遅くなっちゃって、
しかも俺、ただいまXを絶賛誤凍結中〜♪ なので代わりにここでお応えしますよってに。
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 弦楽器のフレットの有無とその意味・正確性・暫定性について 

んーとね確かに「音程問題を回避するためにフレットレス仕様」にした面もあるし、
そういうわけでもないのよ~という面もございます。
音の問題、相対音感(=ピッチ&キー合わせ判断力。絶対音感力はあまり意味が無い)とか、
理由はいろいろあるけれど、フレット有無の意味として述べるとすれば、
【固定しちゃったら弦を遊べませんやん】という意味合いが強いかな。

まず最初に、私はギターもベースも、フレットレスもフレッテッドも、同じく作って弾いてます

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このギター↑は自分用に作った「ギターラ・ソレナンテ」というモデルで、
欲しい形=見たこともねえ形を追究、箱鳴りを徹底的に無視してこのような形状になった。
名前は「それ何ていう楽器ですか」と絶対聞かれることになると思って。実際何度も聞かれた。

次に、これもまた世のギタリストやベーシストの習性といえよう、みんなね、
イシバシやクロサワで売ってるバンドやろうぜフレット弦楽器を弦楽器の標準と捉えすぎなのです。
世界の弦楽器を多く眺めますと音程選びはかなりテキトーで、なのがデフォルトの様相。
フレットレス?! or フレッテッド?! どちらを購入するべき??!! …よくある二元論争どころか、
民族楽器はフレットそのものが可動しちゃうんですから。

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「シタールのフレットっていうのは、糸で結わえてあるだけなので、
 動かせるんだよねこうやってグングイ~~ンって。
 演奏中に動かしたりすることもあります」

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「アフガニスンのラバブというのは、フレットがテグスそのものなんですね。
 過去にはガット弦だとか針金巻いたりとか色んなことしてるみたいですけど、
 全部取っちゃって弾くパターンもあります」

すなわち、弦そのものを巻きつけてフレットを作ってしまうという。
かつフレットが4つしかないのはその範囲でアフガン音楽が出来ちゃうためで、
盛り上がってきて高音域が必要な場合にいきなりフレットレス仕様を強いられるわけ。
フレッテッドとフレットレスが同居してるのが頓珍漢でおもしろいところ。

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「サロードは、フレット”レス”っていうよりも、全~~~部フレット、
 めちゃめちゃ微音が出せて詰まって詰まって全部1枚の板になっちゃったみたいな」

www.youtube.com「サーランギーはネックから弦がこんだけ浮いてます。
 上から押さえつけることをしません。
 自分の指の爪の生え際か、ちょっと上の皮の所をグッと当てて、
 ボトルネックみたいにして。ちょっと痛いんだけど慣れりゃどうってことない」

↑こうした既存の楽器を踏まえて私がReデザイン、弾いてるのが以下↓の楽器たちです。
まずは大学の卒業制作で作った携帯用の撥&擦「エスラマ」、2002年発表。
ピック弾きも弓弾きも両方できて持ち運びも便利という仕様で、
こういう分野を教えられる教授が美大に居なくて俺の方が教授レベルだったという。

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「これはフレットがネックに固定されてないスタイルです。全部テグスで留まってる形」
そして2012年頃だったかな、エスラマをReデザインした「サラウドン」

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「これも同様に、テグスで留まってるだけでネックには打ち込んでありません。
 裏側がアルマジロの殻になってます」

…急に民族楽器の解説動画はこの目的で撮ったものだったんです。でないと迷惑な、
誰にも聞かれてないのに勝手にウンチク解説自慢おじさんになってしまうところだった。
勝手にウンチク解説自慢でチャンネル登録よろしくおじさんになってしまうところであった。


えーと、以上のように私は、何の楽器の専門奏者だぞっ!と決まってなくて、
様々な楽器の特長を比べて新しい仕様も生み出すスタイルの造形作家につき、
曲作りや歌作りと同じ地平で楽器作りもする。そこに自分で窮屈な区別をしていないんです。

もちろん和音を出すのなら当然フレット付きが有能であることは間違いありません、
指先の置きどころのズレで美しいハーモニーが狂ってしまいますもんね。
でも単音で主旋律を奏でる場合は、そのズレや力加減が良いコブシになって出る。



演奏中にフレットがズレちゃうなんてのは ”普通の曲の演奏” では最悪の事態ですが、
それをも取り込んでしまう勢い、そのアバウトさが、楽器の味になって出てくる。
固定されていない不確かさの代わりにどうとでもできる強みを残しているわけ。
フレットはその遊びを消してしまう。滑り台・エスカレーター・階段の違いかな。

しかし何より大事なのは、自分の感性や自信を固定してしまうフレットを心に打たないこと。



赤音さんの今後のご研究におかれては、ぜひ1本、格安のDIY実験機を導入なさるのが超オススメ。
いくら傷ついても穴開けてもいい失敗OK改造乱造ドンとこいギターが1本あれば、
そこから自信がついたぶん、誰も持ってない夢のギター入手に数歩近づくことうけあい。
ぼん~やり青く光るとか、パペットスンスンがファ〜言うて飛び出すとか、何でもありの自慢の1本に。
ぜひとも自由な発想で遊んでみてくださいまし。

だって俺なんてもう、自由が嵩じてとうとう↓これよもん。



この楽器は、こッとごとく!! スベッからく!! (誤用) コスッからく!! (誤用)
俺が困るように困るように困るよぅ~~~に
作ったの。「ロフタール」と名付けました。



打ったフレットがじつにこのとおり。絶対に音程がズレるように作ってある。
じゃあフレットって何なんだ?っていう話になるよね。こんなもんどうしろっちゅうんじゃい。
左様、どうしろと?を楽しむための仕様。音感が良くて器用なら弾けないこともないです。



ないですが裏面を、私が飼養に関わった羊の顔の彫刻と、その羊から刈った羊毛で飾っていて、
本物の羊毛ですから毛の間に本物の羊のウンコがビッチクソ付いてます がよろしいですか?
フレットの有無以前に、ウンコついた弦楽器を弾けますかという問題かもしれません。

 ←この子のウンコです

実演動画は、明和電機の土佐社長さん達と一緒のがあるけど、こんど新しく撮って出しますね。

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【次回 KUHN VITAお知らせ!!】

3/29(土) 19:00~23:30 チャージ5,000- ドレスコード有り。
新宿 I MUSIC BAR (アイミュージックバー)にて!


今度のテーマは「赤・鋲」。え~難しい!けど、
なるくそお洒落して遊びに参りたいと思っています。
皆の衆もとびきりのお洒落して遊びにきてたもれ。この話おわり。








3/6【microSDカードと変態ひつじコートの話】ー ー ー ー ー

社員いけばな展の製作/設営/運営/撤去、日曜夜にデパートメントH参加と、
おかげさまでクソ充実した先週末を過ごしました。が、当ブログはそうした記録写真を掲載するために、
互換性と容量の都合でスマホん中のmicroSDカードを毎度出してリーダー挿してPCに移すんだが、
散らかり部屋の都合でリーダーを紛失!! → 掃除しながら捜索!! → やっと出てきてこれを書き始めています。
シュレッダー行きの書類の間に挟まってたよ、危ない危ない。探しに探していま深夜1時です。

ほんとは今日からの更新計画として、
1)上記↑いけばな作品について
2)先日のデパチ参加とマナーについて
3)西園寺赤音さん宛に、様々な民族弦楽器のフレットについて

を書き上がり次第順次アップするつもりだったのですが、ごめん今日はリーダー探しにくたびれた。

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やあ、冬の寒さの中にも少しずつ春の便りが… …やっぱしまだ寒いやね

あんまり寒くて最近はヒツジ色のもこもこロングコートで外出するのですが、
こないだ妙に暖かかったじゃんすか、あれがちょうど先日のデパートメントHの日だったの。
このコート着ていくか迷った末、どうせなら会場で着替えなくてもよいように、
コートの中を予め異装でキメて電車に乗ったのです。実際確かにラクだった。

…けど、よく考えたら、

これじゃ完全に変質者だよ。むろん公共の場ではファスナーしっかり閉めてましたが、
我ながら職務質問されないでよかったよなぁ、さすがに言い訳がきかないもんね。
電車ん中でいつになくドキドキしてしまいました。

本来ピースキーのテーマカラーは白黒シマシマなのですが、今回のほぼ白オンリーはなにか。
これね、コートありきで白い衣装を合わせていた時、脱いでて笑っちゃったの。

っはっはっは、この、業務用プレーンヨーグルトみたいな白すぎっぷりが全裸みたいで、
却ってバカみたいで面白かったから今月は敢えてこれでデパチ参加することにしたんだよ。
会場でも「こんばんは〜ピースキーさん!…あれっいつもこんな感じでしたっけ?」のご挨拶が連発。
いつもいつも代わり映えしない白黒シマシマと思うなよッ??!!

持っててくれてありがとうねチッチちゃん。かわいい。
きみはヒツジだからヒツジ色のコートを着ても余計もっこしモコスコするだけだ。
相変わらず毎晩このヒツジと同じベッドで寝ています。やっぱし完全に変質者なのかな。








    サ ー ラ ン ギ ー 図 鑑     

★バイオリンは皆さんご存じのあの形状にほぼ定まっています。しかしサーランギーは製作者・時代・地方によって様々な自由形が存在し、今なお進化を続けています。特に弦数や配線は個体によって全くまちまち。これは、先人に学んでこう作らなければならない・本場の本家本元ではこれが正しい・こうでなければ本物の価値が無い、といった固定概念に縛られていないためです。ひとくちに捉えられないそれらをサーランピーでは「サーランギー属」と総称しています。

こうして並べますといかにもアジア諸国調査で得られた現地サンプルに見えますが、なんと殆どが日本国内で発掘されたものです。日本人の技術で修理を施しました。…そう言われると急に萎えますでしょう? みんな興味本位で取り寄せて結局すぐ手放しちゃうからこういうことになるのです。

しかもこの中には当方が捏造したオリジナル楽器をまことしやかにねじ込んであります。果たしてどれが現地の風薫る本家本物のお宝で、どれが世にもいかがわしい贋作か? 鑑定やいかに?…といったこだわりは、どうにでもなることですし、実のところどうでもよろしいことなのかもしれません。



チーペスト号  名古屋の誰だ号  結局ウチに号  

ボロ号  55号  黄泉号

グランピエ号 ジョギヤ 前方後円ジョギヤ 

カリマンタン号 恵さんでしたか号 そそるスリム号 

ドードゥロバナム ドゥカン号 サランガ

サランガ・ペタンコ エレクトリック チカーラー

チカーラー(近代版) サローズ アフガンサリンダ

ネパリ くさっぱら号 さらん弓(さらんきゅう)

サランダ  擦弦仮面 ダルマサンガ サランダ

ディルルバ エスラジ タール シェナイ

エスラマ ベラバハール カマイチャ

ラーヴァナハッタ ペナ エスラール
プールヴィーナ バリアジアン号 サラウドン
ストゥーパ号 ドドバシキメラ





    文 化 へ の 冒 涜 で は ?     


サーランギーの化石(カンブリア期)


いいえ、全く冒涜にはあたりません。サーランギー属は進化を歓迎し、地域毎に異なる展開を許す楽器群です

民族学・民俗学では、創作の混入は許されず、ありのままを正確にサンプリングすることで解明に努め、敬意を払います。つまり研究者はあくまで傍観者、せいぜい中途参加者であって、真の当事者にはなれません。研究者が自ら文化に手を加え、研究対象を自分自身とし、文化の歴史を塗り替える、これが許されるなら何だってやりたい放題になってしまいます。そのため研究者は、専門性・正確性への拘りにばかりにプライドを置き、しかし自分では大した表現が出来ない、融通の効かない方向へと人格形成されがちです。異文化理解を唱える本人が無理解とは皮肉なもの。サーランピーではこの状態を「スウェーデンポルノ女優のスリーサイズを精緻に暗記した童貞」と呼び、陥らぬよう自戒しています。

だども、オラ、この楽器がこの島でどう進化すんだか夢みちょる真ッ当事者の日本民族だで。何をどう作ろうと直そうとオラほの自由だ。オラが村の遊びがまんまこの楽器の進化の歴史になるだ。「インチキ業者」「思い上がるな」「現地の文化に失礼」「1人で騒いでるだけ」とお感じなのは、ひとえに貴方の心が許さないから。なにせその現地をはじめ世界各国からウチ宛てに「サイトを見た。修理はできるか? オリジナル楽器のオーダーは可能か?」と打診が来ます。もちろん断りますよ。てめーでやれっ。もしくはてめーの村の良さでやってみれっ。…そうすることがいつしか文化となるのだから。