◆ 前代未聞の怪研究・珍開発の数々を脱線常習ごちゃ混ぜに発信し続ける、近代稀にみる異常ブログです。世界でここだけの頭おかしい物品、わけのわからない文言多数。 造形作家にして生物学者にして重症ケモナーの要注意人物【川崎ピースケ】が執筆運営しています。クソ色の片思い、キミに、そっと…。
研究テーマ:1)インドの多弦胡弓「サーランギー属」、2)海のダンゴムシの仲間いろいろ「水産等脚目甲殻類」、3)食虫・多肉・塊根・平行、栽培から造花まで「珍奇植物」、4)原材料および愛玩物としての「羊」 、5)想像動物表現と愛好「ケモナー」「ファーリー」 …等を題材としたデザイン論と実践、特に生物型や生物利用の意味について。議題は多岐に渡り、追究の範疇としてエロティック及びグロテスクな内容を含むことが多々ありますのでご了承ください。
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𓆟𓆝𓆝近業掬イ 2022/10/29〜11/30𓆟𓆟𓆝




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【11/30】変態こそが世界を拓く、の話


前回記事(↓11/17)のつづき。 …で何?を言わんとしているかというと、

コンテンツに埋没しジャンルと自己を同一化し、
自ら浸り溺れるような輩はそこまでであり、
コンテンツを ‘内側から突き破る人’ のバイタリティこそが真にジャンルを切り拓く。

という考え方の大切さだ。この人生テーマを頭の隅ッコにこないだ観てきた、
たいへん良質だった映画連チャン2作品をピースケ観点で報告致したく存じます。

館は横浜、シネマジャック&ベティ。観たい2本が同じ映画館の昼夜だったんだよ。

黄金町近辺はだいぶ良くなったと伺うが未だダークな街でもあるので、
夜は少し怖かったがひとまず無事に。どうダークかは、行きゃわかるって。



~  ~  ~  ~  ~  ~  ~  ~  ~  ~  ~ 


まず昼に1本。『響け!情熱のムリダンガム』


南インド太鼓ムリダンガム職人の息子ピーター。古典音楽の公演に魅了され自分もムリダンガム奏者になりたいと意気込むも、身分の違い・門前払い・兄弟子の嫉妬・裏切り・破門…と試練の連続。絶望し独り踏み出た旅の先々で大きな気づきを得て、オーディション番組出演をきっかけに異能を爆発。遂には憧れの本公演に立つ、というズッコケヒーローの成長物語。

インドファン各位の鑑賞後の感想を察するに、さしずめ、
「インド凄い!サイコー!カレー食べたい!」云々に留まろう。
難しい御託は要らない! 熱いリズムの戯れに溺れればいい!と、
浅~いところで心酔するのも、ま、それはそれで差し支えないとは思う。

私が感心したのは、本作が器楽芸術文化をなぞるだけに留まらず、
その慣習を疑問視したり新たな要素を採り込んだりする試行を意外や丁寧に描いてくれたこと。



 ピーターが弟子入りしたのはいかにもインド修行然とした大師匠
 弟子達を床に並べて厳しい猛特訓をさせ自分はブランコ椅子。
 見所があるようだがやはり太鼓屋(=賎業)の倅、高尚芸術には届くまい、
 ましてテレビショーで茶化すとはけしからんとばかりに弟子達を次々破門するが、
 地方音楽の拍動を学び大いに成長して帰ったピーターとじつにテレビショー収録で再会…
  ↓
 息を飲むクライマックス。ピーターの手強いライバルとなった同期の秀才弟子、
 フフフ僕は師匠の録音全てを分析して完コピしたぜと豪語し対決に挑むも、
 真面目な勉強だけでは出せないリズムの心をピーターに繰り出され完敗…
  ↓
 勝利の演奏後ピーターは大喝采を抜け出し、すみません先生!! 僕は先生の教えを守れず…
 いいや良くやったぞピーター…ワシこそ古い考え方に固執していたわい…
 キミこそワシの後継者だ… ああッ!! 先生~っ!!



って、いやはや成り上がり映画らしい分かりやすさ。に伴って業界へのアンチテーゼ、
古典芸能をドロドロと取り巻く鬱屈を逆説的によくよく表現していた。
本当に描きたかったのはむしろドロドロの方だったのではないだろうか?
伝統継承もよいが革新も見せてほしい、若きスーパーヒーローに風穴をあけてほしい、
そんな製作陣の想いが随所に内在して感じられました。

つまり色々あんだろうよ、あちらの界隈も。古来より師は神聖で絶対的存在であり、
教えを最も正統に受け継ぐのは誰か?とライバル心をギラギラ突っ張りあう弟子たち。
そこへきて教えてない技や他所で覚えてきたフレーズを勝手にやらかすとは師の顔に泥。
従ってピーターの言動は通常であれば弟子失格、破門も必然です。

しかし本作では意固地な師匠の側に老いの孤独を与えてノーを突きつけ、
可愛いバカ弟子の右往左往な純情と秘めた異能をこそ応援した。
異国の熱気に浮かれるのもよいが、これが意味するところはなにか。

猛烈スポ根映画のように本作を捉えた人、違うな、これはそういう現状への反旗だ。
現実世界でこうはいかないからこそヒーロー映画の形で夢想する。
ええ、インド社会からすればピーター君は考え方も行動もだいぶ変態のはず。

私自身にとっても身につまされる示唆的な切り口だったな。
民族楽器取扱いから始まってインド音楽の師匠に習ってみたけれど、
さぁ練習して練習して練習して…酒飲んでバカやって練習して…とスポ根志向、
この訓練に埋没してばかりでは自分の芸術を摑み取れないぞと確信して隷従を見切り、
より自由な立場と観点から道具を作り奏でる日本人の道を選んだクチですのでね。
いわばピースケは ‘逆ピーターにして正ピーター’ の道を歩んでいる。

インド古典音楽演奏に取り組む日本の皆さんにはひたむきに頑張ってもらいたいが、
ご様子を伺う限り、残念ながらそこまでの気骨と発想力には乏しいように思える。
異国の習い事に身を染め身を窶す(やつす)ことに精一杯の一杯一杯だもんね。

や、貴方達がピースケなんぞを羨み妬んでやまないのもじつにそこなんよ?
自分達は取り柄のない日本人だから海外文化を習得して ‘自分’ を見つけたい!
いま本格的にやれば誰とも違う代表的ナンバーワンでオンリーワンを自慢できる!
そんな勘ぐり始まりで我武者羅に修行を積み重ねたところで、
もとより異能ある日本人が努力を繰り出されると ‘勝てない’ ですから。


そもそもね、こちら別に勝敗でやってないのよ、自分自身に挑戦しているのみ。
悔しがる暇があったら誰の真似でない世界に誇れる貴方のコンテンツを磨いたんさい。
インドに寄っ掛かってでないと自分のプライドを誇れないのか?

ほんで、やれ、古代より伝わりし慣習においては、
神に仕える演奏家の身分は気高く、卑しき楽器職人の身分など著しく低い?
従って日本人インド楽器奏者は身分の低い職人ピースケに対し威張ってあしらって安く作らせて当然?
インドでは… インドでは… インドでは? 愚かな日本なんか一回滅びろ?

ばかもの。そんな伝統こそ誤っておるし無条件に有り難がる各位も同レベルですよ。
どんな巨匠がおいでなすっても一緒。私からみれば、
自身で手掛けたのでない楽器をこれ見よがす奏者など、すべッからく(※)半端者に見える。
楽器は身体の延長だ。少なくとも自分で調整し、極力イチから作るところからやってみたんさい。

:誤用ご指摘戴きましたがここは変な言い回しを茶化して用いているだけです。そも「須く」という文語は元来の構造「すべし → する+べく+ある+らむ &く: [suru-beku-aru-ram-ku] 」からくる本意を逸し、格言説法めいた重みだけを残して今では用途がすっかり迷走、死語と化しつつあります。当ブログ及び俺の文面ではそういう ‘あや’ を面白がる言葉いじりをそこかしこに仕掛けますので何卒ご留意を。にほんごであそぼ。



ついでだからサーランギーの話にも絡めておくか。たまには本筋の話もしないとな。
作中では南インド式を中心として愉快な楽器がたくさん登場しました。
地方太鼓に出会う独り旅シーンではチラッとサーランギー属弦楽器も映りましたね。

南インド古典音楽ではサーランギーの役割を西洋型バイオリンが担っていますが、
カシミールにはカシミールの、ラジャスタンにはラジャスタンのサーランギーがある。

 出典:https://www.youtube.com/embed/bDorKQg8Uyc

…といって、

それを俺がいま目の前にポンと出せて弾けるのもおかしな話だが…


さておき、この弦楽器シリーズひとつとっても我々は不勉強なわけ。
何故こうも形の違うものがゴロゴロ存在するか。

映像↑のようにサーランギーという楽器は元来、待遇良くて楽団のバック伴奏用、
或いは物乞い芸の商売道具としてのいわば影の役割にすぎなかったのですが、
この妖艶な音色を古典器楽のメインに据えたい!と意気込むピーターみたいな若者が近代あったわけ。
サーランギーごときが無理だ…とあしらわれた黎明期の苦労を幾つも伝え聞きます。

その漸くの成果が現代みられる「インド古典芸術サーランギー」のスタイルなのであって、
現代サーランギーばっか聴いてインド~ガンジス~ガネーシャガンジャと合掌し、
いいとこだけチェリーピックにカレーカレーリキシャリキシャ有り難がる我ら外国人のそれは、
甘露の上澄みだけヒ~ングヒ~ング啜る態度にすぎない、と気が付けるか否か。

様々なサーランギーが現存するのは、各オラが村が他所の音色に感銘を受けて、
オラが村のスタイルに取り込み、オラが村でも自前に作って使ってきたからだ。
歌があり、形が生まれ、音が編まれる。民族楽器とは他ならぬその連鎖の実像。
ピーター君ってのは太鼓における連鎖を実地で体感してきたのだ。

ではいったい、日本の貴方には何ができますか?
マイケルジャクソンのものまね完コピですか?
グラブジャムンでパン茶宿直?
自国におけるサーランギーの在り方を模索してもよいはずだし、
実にその軌跡こそが未来の楽器のバラエティそして拡がりになるはずである。

しかるに、はて〝日本のサーランギー〟を誰ぞ致し候。
インド好き日本人各位、みんな真面目でよいけれど、習い事を越えられてないじゃん? 
本作主題である「Sarvam Thaala Mayam(世界はリズムであふれてる)の啓示、
目標に囚われるな、人生のヒントは日々の方々に隠れているぞ、の境地へは未だ遠きにけり。

 「さらん弓」(2015)



鑑賞後はいったん横浜に戻って花屋に用事、夕飯済ませて再び黄金町へ向かい、
着くなり2本目『 HYODO /八潮秘宝館ラブドール戦記 』


拾ったマネキンを発端に幼少より秘めた人形愛が覚醒、ラブドールのある情景を撮り続ける異能写真家が、とうとう一軒家まるごとを独自の秘宝館に改装し一般公開! 日々の表現活動・社会悪・難病と真っ向対峙する様子を真摯に取材した、孤高の男の超常戦。

っはっは、冒頭から仏頂面のおっちゃん(本作主人公、兵頭喜貴さん)ラブドールと交合します
ドールを替え、体位を変え、現場を移して、黙々とマジでヤってみせてくれる。
局部はギリ見えませんがモザイク無し、事後のフゥ~(賢者)まで忠実に映画化!

といっても単純ポルノにあらず、男の人生を綴るドキュメンタリーです。
奇異を見たさで鑑賞に挑んだ客も思いがけず兵頭さん自身の優しい人柄に惹き込まれていく。


おお、これこそインド文化ファン全員に観てもらいたい作品だ。
日本にこうも凄い人がいて海外からも来客があることをどう理解するかしら。

……まー……ちーっ……と難しいかもしらん、
下品!いかがわしい!嫌い!見たくない!と頭ごなしに顔をしかめて。
海外ものまね至上・自国自虐日本人にとって、真の独創は受け入れ難いものだ。
言ったろ? もとより異能には ‘勝てない’ のだよ。
ムリダンガム映画はせいぜいフィクションなわけですからね。Japaan HENTAI Mayam!


兵頭さんの場合、もはや何のジャンルどうこうではない。ままに全てが作品になっていく。
謎のおもちゃ達に囲まれ、共に生き、魅せる生き方。
と思いきや肝心のドールに対する捉え方が案外とドライなのも興味深い。

まだお目にかかったことはないけれど戦歴の数々を以前からブログを拝読し、
メディアへの反論やドール盗難裁判の経緯にこちらも心を傷めていたので、
この人はいつかきちんとした形で記録されなければならないと思っていました。
変に茶化さず淡々と。不本意に面白おかしく貶めるなんてもってのほかです。

だから本作の仕上がりを見てなんだか目が潤んでしまったもんね。
おおッ、理解ある映画監督と出会い、報われたのだなぁ~って。
特に感激したのは手伝ってくれている甥っ子さんの登場。そっくり!有望!
軍装ドールを連れての靖国参りには屈強の愛国烈士も唖然!
伯父さんと青年を人造少女が繋ぐ、不思議な師弟の絆を垣間見ました。



~  ~  ~  ~  ~  ~  ~  ~  ~  ~  ~  


以上、繰り返しになりますが大事なことは、
埋没し自己投影して溺れてる奴は所詮そこまでぞ、
‘内側から突き破る人’ こそがコンテンツを切り拓いて参るのんぞ、
通ぶってナマスカ~ルと浮かれとるようじゃダミだんぞ
ということ。

加えて申し添えておきたいのは、そうして切り拓かれる道程は決して一本でないし、
概してワケのわからん迷い道になるぞってことだ。神聖ぶって毛嫌いしないこってす。


かく申す私めはムリダンガム青年やラブドール党総裁の情熱には到底敵いませんが、
敵わぬながらも私なりの方法論と表現を試みているつもり。

          \ テテカテテカテテ、トゥナゲナテテカテ、/

/ ププくまお \  
(写真は類似の北インド太鼓パカワジと自作の携帯タブラ「田端(たばた)」)

ついては誰に習わずどころか外国にも行かずにムリダング各種を叩き、
誰に教わらずいきなりサーランギーを奏で・直し・作り・ときに創りながら、
美大出身なのに海産ダンゴムシ各種の新知見を10件ほど学術報告する傍で、
ラブドールならぬラブシープを製作し体内の弦を鳴らしながらモフモフ抱いて寝ています。

しまいには謎のテナガグマまで現れてさっぱり意味がわからない。
神秘インド伝来の華麗なるリズム体系が、熊の頭を右から左へ華麗にすり抜けていく。
教えても教えてもすり抜けていく。のにドラムがたいそう上手な熊の子です。

 くまおのドラム演奏のようす

ヒト型人形より動物人形や動物素材が好きだと、どうしてもこうなっていっちゃうよね。

そのうえこんな異装で人前に出ることさえやぶさかでないのですから、

伝説のシタール職人ヒレン・ロイの息子にしてシタールの巨匠ニキル・バナルジーの愛弟子に、

「こういう子、インドからも日本からも、出てこないと思う。
 全部自分でやったほうがいい。」

言われらぁね、そりゃ。師の助言のままに頑張るのみです。








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【11/17】愚直なまでに愚を極めてネ…これからもずっと… の話


うんうん、や、うん、皆さんひとつ覚えのように仰るのよ。

「マニアック~。これからも極めてくださぁ~い(笑)」
「けったいやな~極めていってくださ~い(笑)」

馬鹿にしてけつかるよな。ご挨拶なんでしょうがそうした文言というのは、
まァ認めてやらんでもないがどこか間抜けでいてほしい…
人生をそれ一本に捧げた結果どこかしら一般とはかけ離れた非常識人間でいてほしい…
どこかで見下せないとプライド傷つくし安心できないから見下させてほしい…

という性根の裏返しがこちらに伝わるものです。

あのね、すみませんが、
私はあなたがたの理解や納得に収まるために生きているわけではない。
自分の進めたい方向に探求を続け枝葉を広げていく所存です。
ある程度の探求を済ませたら安寧せず次のステップやチャレンジに臨み乗り ‘超’ え、
一点に賭け一途に頑張るストイックさに酔ったままでは見えなかったビジョンを得る、
これも大事な人生勉強。「超サーランピー」の「 “超” 」はその意志を込めています。


と申す一方、近年のアプローチではだいぶドン引いて戴けたんではないかしら。

なにせ、優しくて怒らないピースケさんにはずっとどこまでも愚直でいてほしい…
どこまでも愚直なサーランギひとすじ無知馬鹿ピュア童貞キャラのままでいてほしい…

めいめいご勝手な専門馬鹿イメージやあるべき未来像を抱いては、
作ってェ直してェ褒めてェ認めてェ〜と迫る国内外からの手合いがいいかげん鬱陶しかった。
ここらでまるきり違う話題ばかり振ることにより、単なる珍楽器マニアじゃねえからな、
俺個人そのものが魅力的コンテンツなのであって俺個人の頓狂なのだからな、
あんたらも自分自身で掴み取ったらどうなんだ?! の意思を提示した次第。
するとスーッと黙っていくのよ、ごく一面にだけ熱狂していたにすぎない人たちは。

そのくせ滑稽なのは、チェッせいぜい身長160cmメガネ坊主オーバーオールの分際で、
決して分野をまたいで活躍する博学インテリ芸術家先生サマでなんていてほしくないわけ。
小バカにできない領域まで行かれて、スゴイですね…と黙るしかなくなるから。


こうした認知の不協和は、煮詰まると嫉妬という形で漏れ出します。
隠してるつもりでもわかッかんね? にゃろう。急にタメ口で威張り出したり、
見下してナメてかかってくる人やら、ナメられまいと必死ガチゴチに張り合ってくる人やら、
「人は人ッ!自分は自分ッ!」と顔を真っ赤に絶叫し自分の腿にバチンバチンげんこつ撃つ人もいたり。

とうぜん悶着ののち、やれ、ピースケは嫌な奴だ… 化け物だ… 関わらないほうがいい…
他人を見くびらず普通に接すればよかっただけの話じゃないのかな、最初から。


どこに歪みの原因があるのかと… 考えることがあります。

おそらくその手の人たちというのは、ジャンル分けこそが人となりを決め、
いかに変わったコンテンツにいち早く手を出すかが人の稀少価値を定め、
代名詞的な肩書き看板こそが人を形作るはず
と信じ込んでいる。

日本人はみな必ず平等に丸裸で無力でつまらない存在だという固定観念
ついては特殊な知識や技芸やその用具をトロフィー的に装ってみせたいという固定観念
そうすることで誰よりも特別な憧れの存在になれるはずだという固定観念
だから社会は誰よりも特別な自分に融通を利かせて当然という固定観念で自他を縛ってはいまいか。


武芸研鑽という営為にはこの傾向が現れやすいように思う。
ふんぞり返っとる師匠は言わずもがな、一方でよく聞く話なのですが、
師匠が違う分野の勉強に挑戦し始めた途端なぜか生徒達が離れていくっていうよね。

あれもまた、尊敬すべき師はどこまでも自らの技芸に一途で一流で立派でいてほしく、
他所に気を取られる未熟者であってほしくない…という観念を生徒が勝手に押し付けているからだろうな。
裏返して申すなれば、貴方はこの分野の担い手であるのだから勝手なハミ出し許すまじとばかりに、
他人を監視し愚かであれ愚かであれと呪う態度に他ならない。一種の原理主義やね。


ええもう、どうせそんなこったですから、
私が甲殻類を語れば “サーランギの(=他は素人の)ピースケさん” と捉える音楽屋は大いに白け、
楽器を語れば “コツブムシの(=他に取り柄のない)川崎さん” と捉えてきた生物屋は大いに沈黙し、
動物とエロスの関係性に言及まして網タイツ履いて体現すれば皆様こぞって白目が泳ぐわけです。

どの分野において何を語ろうと俺だっつの。いっそ軍事評論でも展開します?







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【11/13】羊フェスタ&デパートメントHに参加


ごめんごめん、ちょっとびっくりさせちゃったか。

ご機嫌麗しゅう。魔界の狸穴からやってきた私は角狸 (つのだぬき) ・ピースキー
世を忍ぶ造形作家・川崎ピースケにして、世を忍ぶ生物学者・川﨑祐介、
してその本性はピースキー、10万43歳です。ヴィェァハハハハ(小暮)。

羊じゃないのよ。狼じゃないのよ。
作ってみたらちょっとワオキツネザルっぽくなっちゃったのよ。



ここ数ヶ月間はサーランギのメンテすっぽかしてこの怪物を作っていました。

小さい頃からどうもヒトという種族の鼻まわりの構造を好きになれなくてね、
シルバニア人形やキン肉マンの敵人形やムーミンの脇役やらにばかりエロスを感じてきた。
こんなのがいたら可愛いな~と思える異獣にいつか自分も変身してみたかったんだよ。
年齢を考えたら、元気に動ける時間はもう残り少ないのだ。やりたいことをやる!

造作はなんのことはない、市販のムービングマスク(ハスキー型)に当方オリジナルの羊角を接合、
目の窓をくりぬき、耳や毛皮の位置を微調整し、メガネが呼吸で曇るから外にかけさせたまでだ。
顔の紋様も作り変える予定だったがままでも可愛いじゃんと判断しほぼ市販ノータッチ。

そこにレザーやレースによるボンデージなインティメートを合わせ…正直まったく疎い分野だが、
やるんなら徹底してやりきる。合うものを探し選び、切って縫って調整したものです。


怪人であり怪獣であり・異形ながらも親しみやすく・キュートでダーク・
ファーリーでムッチリ・中性的で魔的な、…といった要素の融合を目指しつつ、
自分にとってエロティックでフェティッシュなビースト像はどんなものか、
背丈も小さいずんぐりむっくり43歳野郎モデルでも映える装いを考えて、生まれたのがこれ。
角をリアル造形でなく白黒ギザ縞模様に処理したことが衣装合わせの突破口になった。

役に立ったのは、ミニー&デイジーや羊の副市長、SING2ポーシャの全身タイツなど、
これまで意識的に勉強してきた獣人意匠の醸し出すエロティシズムの考察。
頭部が個体識別を表し肉体が生殖活動を表すという記号論をここへきて再認識する。
モナー≒ファーリーファンダム勢は体全域を同じ毛並みのフェイクファー生地で包んで、
特に腿をニッカポッカ型に膨らますだろ、あれだと今ひとつセクシーに見えないんだよな。


種明かしすると… 突如こんな怪装を展開したのは、ハロウィーンのためじゃないです。
覗いてみたかった老舗フェチ夜会『デパートメントH』通称 ‘デパチ’ に初参加するためでした。

どんな趣旨のイベントかは各自ご検索のちご納得のこと。


なにせ参加には生半可でない覚悟と美的センスが必要で、

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
キッチュでキャンプでヒップでパンクでモンドな方、
皆様を驚愕せしめる装いの方、大歓迎!
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

ハードル高いだろ? これは頑張らねばと思ったの。
参加するなら全力で参加したいじゃないですか。

変態以外出入りお断り!! ほど排他的なドレスコード要求ではないものの、
せっかくですから思い思いの変態な装いでお越しあそばせ~のご方針のもと、
百戦錬磨のファッショニスタによる受付審査を入場前にくぐり抜けなければならない。
相応しいか否かのご判断によって参加費を割り引いて戴けるシステムだ。
従って普段着や詰めの甘いナンチャッテ異装程度では割引適用してもらえない。

ドンキで安物1着買って済ませたレベルのパーティーコスプレではいかにも失礼であるし、
無闇にポロリンボロリン露出すればいいんだろうってものでもない。
個々人が秘めた ‘好き’ や ‘癖’ をどんなファッショナブルな形で表現するかが重要。

すなわち、これ↑でも全然おとなしい、足りないくらいなのよ。
もっと凄い人・とびきり美麗な人・めちゃくちゃ変な人、いーっぱい来てる。
女装さん、異装さん、緊縛さん、全身ラバーさん、全身タイツさん各位は勿論、
沢山のパンティーを縫い合わせ着飾って世界の平和を守るヒーロー「パンツマン」さんや、
睾丸をぜひ女性に蹴り上げてもらいたい「金蹴られ侍」さん等々。
っはっはっは、色々な人生を垣間見させて戴きました。


一方で重要なのは、変態にかまけてハメを外しすぎないエレガンスが常に大切ということ。
泥酔や局部露出や痴漢まして前戯本番など度を越える行為は厳然NG。
最低限の公序良俗があってこの場がある。当然、放置すれば警察沙汰にもなり、
咎められれば自ずと無実の皆が居場所を失うことになるだろう。
単なる乱痴気エロ騒ぎではないのだ。そこを勘違いする者はお呼びでない。
ドラァグさんやセキュリティさんの秩序呼びかけに、皆で場を守り継ぐ意志と愛を感じた。

同じエロでも、品の無いキチ助平でなく、お洒落なフェティッシュでありたいものですね
当記事ならびに当ブログにおいてこうした話題を取り扱うのも、
現代日本における表現とくに服飾文化面からあって、徒に性をあおる目的でないことを明記しておきます。
工業デザイン・民族音楽演奏・海洋生物研究ばかりをひたすらにご専門とされる各位には、
到底かなわない分野ですのでね、こういうのは。私はいずれの面も持ち合わせた上でこれをやっている。



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デパチ当日の朝、まずは待ちに待ってた羊肉の祭典『羊フェスタ2022』に参加して景気付け。

羊肉の焼ける煮える匂い(羊香:ヤンシャン)がムっフヮンムフヮン!苦手な人は卒倒必至!

ああ、羊、羊、羊… ひつじ大好き。撫でるのも食べるのも大好き。
たぶんフェティッシュの要素を多分に含んで俺は羊を好きなんだと思います。

ご当地グルメを食べましたぁ♪ 綺麗な花が咲いてましたぁ♪ こんなボクのつれづれ日記♪
の羅列ブログほど無益なウェブはないと重々承知している。しかしこの祭だけは特別だ。

なぜなら、吾輩が賞味した羊肉は吾が腹中において古代インカ伝説の黄金財宝へと蘇るが、
テメぇの食った特製ラーメンなどは食った分だけ貧相極まるビチグソに粗造されるのだから、
我らヒツジ貴族階級の格の違いをラーメンつれづれ勢どもめらはビチクソにご理解のうえ、
せいぜい有機農家向けの下肥を桶いっぱいにマチュピチュマチュピチュひねり出すがよろしい。

冗談さておき、羊肉、万歳。
羊肉の普及、万歳。 ひいては羊という存在の啓蒙、万歳。
臭いだの臆病だの数えて眠くなるだのといった安直な連想はもはや時代遅れです。


せっかくなので開催お祝いがてら角狸マスク着用にて会場を散歩した途端、
ヤッ何?! 羊?? オオカミ??  大いに笑われ、抱きつかれ、果ては握手まで求められ!
服装はさすがに普段着のままです。変態ランジェリー姿では公然と公然猥褻なので。
変態やりたかったらデパチ行ってやれよ!って怒られちゃいますからね、
じつに今夜そのデパチ行くわけですが。


胃袋を羊の焼死体でギッチリ満たした後は久々の中野ブロードウェイ散歩で腹ごなし。
昔はこの商店街でおもちゃをあれこれ買ってたものだが何も買わずに撤退し、
その足で鶯谷のホテルに直行、今夜の準備をしながら風呂入ったり仮眠したり。
一連のドスケベ写真は衣装合わせの際に撮ったものです。

ええ、ここんとこ活動しっぱの疲れ気味だったのでホテルに控え室をとりました。
ピースケさんは楽器業や生物業のほか他企業の新製品設計開発を手伝っているのですが、
今そっちが年内〆の大詰めなのだ。の上で、捏造植物だの意味わからん彫刻やってんのんぞ。


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さあ、夜になりました。
おかげさまでドレスコードを無事に通過し、晴れてフェチの楽園へ。

開演前のVJは奇しくも「フリッツ・ザ・キャット」
とは、60年代アメリカの退廃アングラを描写した知る人ぞ知る獣人アニメ映画だ。
出てくる動物女たちがみんなムチムチしてるのがいいんだよね。
画面は猫の若者フリッツ君がドラッグ売人のカラス女に誘われてキメセックスを始めるところ。

当然そういった露骨な描写が多々あるため成人指定を食らってしまったが、
場面転換等にみる演出は非常に洒脱なもので決して破廉恥ばかりの作品ではない。
俺が特に好きなのは、親しく接してくれたカラス男が暴動に巻き込まれて絶命する瞬間の表現と、
終盤に出てくる暴力革命家のトカゲ女の異様な色っぽさだな。

  \さ〜あ!今宵もド変態の皆様にお集まり戴き!/
 
お馴染み、オナン・スペルマーメイドさん

 絢爛豪華なクイーンの皆様


さて俺はというと、なんかめっちゃモテた
カッコいい!可愛い!一緒に写真撮って!ハグして!チューして!触らせて!
クラブで超モテモテ。イェ~ア。

果ては俺のプリケツダンスを凝視しつつズボンの中でこっそり息子を磨き上げる紳士さえ。
っはっは、いやマジ。振り向くとスッとあらぬ方向をむいては、再び踊ると磨きだす。
あれは参ったな、中身はずんぐりむっくり43歳男なんぞ。お役に立てて光栄ではあるのですが…

後半、舞台に上がっての告知コーナーで拙著ヒメスナホリムシ論文を紹介させて戴くや、
さらなるカッコいい!可愛い!撮って!抱いて!チューして!シコらせて!とこの攻勢だ。
も~アンタたちゃいったいどんだけ変態なんだ。

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 ・
 ・
 ・

やれやれデパチのグルーヴにすっかりやられ、這々の体でホテルに一時帰還。
一旦ビチグソ休憩と5分仮眠のはずがうかつにもチェックアウト前まで寝てしまいました。
始発まで会場をウロウロするつもりだったけど…もう若くないってことか。

ついさっきの出来事が夢のよう。しかし勘違いめさるなよ、
あくまで角狸ピースキーへのモテであってピースケおじさんへのモテではない。
ま、次回は体調を整えて頃合いにまた遊びに参りますよ。



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デパチ明けの爽やかな朝、サイゼリヤに寄って至福のコーヒータイム。
ついでのごく軽い朝食はヘルシーなホウレン草炒めといこう。
なにせ昨日はこれでもかと羊肉料理ばかり食らったからな、
喉の奥まで羊臭がムンッと込み上げてくる気分。

いや〜もう、なんぼ好物とはいえ、

羊は当分ごちそうさまだ。





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【11/06】Let's Do the Time Warp Again





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【10/29】ずるいと仰られても

ええ、そうですよ。私はあれが恐怖で演出されたせいぜい風邪の1パターンであり他に大きな目的を隠していると最初から見破っていました。今度の騒動についての私見は当ブログでも幾つか書いていますが、遡ってご覧頂ければわかるとおり、情報に惑わされぬよう吟味して命を守れとは書きましたが打ちました打つべきだなどとは一度も書いてませんし、じっさい騒ぎの渦中に堂々と北海道にも行きましたし。

ただ、実態がせいぜい風邪であれ、渦中で派手にひいてしまうと騒ぎに巻き込まれて行動を制限されてしまう。それを避けたかったんで従来の体調管理(よい食事、よい風呂、よい睡眠、よい気分と、マスク・手洗い・うがい・市販薬)で切り抜けてきました次第。ごく軽い寒気や熱っぽさ、頭や喉の痛みをおぼえる瞬間もありましたが、そんな時は早い段階で体を温めて休め、塩茶鼻うがいや葛根湯や龍角散で補助することにより、今のところ全く悪化せず元気でやっています。

マスクの要不要についても個人的な考えは変わっていません。こんな布ひとつにすがって完全防疫できるわけがないが、私の鼻と上咽頭は外気の刺激に弱く、騒動以前から必要に応じてマスクを試し刺激軽減の効果を実感してきましたので、騒動に関わらず今後も必要に応じて使っては頻回に換えたいと思っています。例年より多い使用を経て感じたのは、どうやら体温と湿度が外へ逃げるのを和らげて咽喉の粘膜の質を守るのには一定の効果があるようですね。


それをいまさら、自分たちは清く正しく何度も打ったのにアンタ0回で虫に羊にベタベタ触って無症状で免疫獲得なんて「ずるい」と仰られても…。人間はものごとを命名することによって、目の前のナニが疑いなくソレ以外の何物でもないに違いないと概念を勝手になすりつけ、曖昧さを許さず自他を縛り、果ては自他ともに騙されます。私がかねてより分類学(=ポケモンオタク的な)を軽視し、疫学(=衆愚政治的な)重視を唱えてきたのはそこだったんですけどね。








    サ ー ラ ン ギ ー 図 鑑     

★バイオリンは皆さんご存じのあの形状にほぼ定まっています。しかしサーランギーは製作者・時代・地方によって様々な自由形が存在し、今なお進化を続けています。特に弦数や配線は個体によって全くまちまち。これは、先人に学んでこう作らなければならない・本場の本家本元ではこれが正しい・こうでなければ本物の価値が無い、といった固定概念に縛られていないためです。ひとくちに捉えられないそれらをサーランピーでは「サーランギー属」と総称しています。

こうして並べますといかにもアジア諸国調査で得られた現地サンプルに見えますが、なんと殆どが日本国内で発掘されたものです。日本人の技術で修理を施しました。…そう言われると急に萎えますでしょう? みんな興味本位で取り寄せて結局すぐ手放しちゃうからこういうことになるのです。

しかもこの中には当方が捏造したオリジナル楽器をまことしやかにねじ込んであります。果たしてどれが現地の風薫る本家本物のお宝で、どれが世にもいかがわしい贋作か? 鑑定やいかに?…といったこだわりは、どうにでもなることですし、実のところどうでもよろしいことなのかもしれません。



チーペスト号  名古屋の誰だ号  結局ウチに号  

ボロ号  55号  黄泉号

グランピエ号 ジョギヤ 前方後円ジョギヤ 

カリマンタン号 恵さんでしたか号 そそるスリム号 

ドードゥロバナム ドゥカン号 サランガ

サランガ・ペタンコ エレクトリック チカーラー

チカーラー(近代版) サローズ アフガンサリンダ

ネパリ くさっぱら号 さらん弓(さらんきゅう)

サランダ  擦弦仮面 ダルマサンガ サランダ

ディルルバ エスラジ タール シェナイ

エスラマ ベラバハール カマイチャ

ラーヴァナハッタ ペナ エスラール
プールヴィーナ バリアジアン号 サラウドン
ストゥーパ号 ドドバシキメラ





    文 化 へ の 冒 涜 で は ?     


サーランギーの化石(カンブリア期)


いいえ、全く冒涜にはあたりません。サーランギー属は進化を歓迎し、地域毎に異なる展開を許す楽器群です

民族学・民俗学では、創作の混入は許されず、ありのままを正確にサンプリングすることで解明に努め、敬意を払います。つまり研究者はあくまで傍観者、せいぜい中途参加者であって、真の当事者にはなれません。研究者が自ら文化に手を加え、研究対象を自分自身とし、文化の歴史を塗り替える、これが許されるなら何だってやりたい放題になってしまいます。そのため研究者は、専門性・正確性への拘りにばかりにプライドを置き、しかし自分では大した表現が出来ない、融通の効かない方向へと人格形成されがちです。異文化理解を唱える本人が無理解とは皮肉なもの。サーランピーではこの状態を「スウェーデンポルノ女優のスリーサイズを精緻に暗記した童貞」と呼び、陥らぬよう自戒しています。

だども、オラ、この楽器がこの島でどう進化すんだか夢みちょる真ッ当事者の日本民族だで。何をどう作ろうと直そうとオラほの自由だ。オラが村の遊びがまんまこの楽器の進化の歴史になるだ。「インチキ業者」「思い上がるな」「現地の文化に失礼」「1人で騒いでるだけ」とお感じなのは、ひとえに貴方の心が許さないから。なにせその現地をはじめ世界各国からウチ宛てに「サイトを見た。修理はできるか? オリジナル楽器のオーダーは可能か?」と打診が来ます。もちろん断りますよ。てめーでやれっ。もしくはてめーの村の良さでやってみれっ。…そうすることがいつしか文化となるのだから。