◆ インド発祥の多弦胡弓「サーランギー(Sarangi)」類の話題を中心に、世界でここだけ前代未聞の怪研究・珍開発の数々を発信し続ける異常ブログです。同楽器取扱いの急先鋒にして生物学者や変態ケモナーとしても知られる異常造形作家【川崎ピースケが執筆運営しています。
研究テーマ:1)楽器「サーランギー属」、2)海のダンゴムシの仲間「水産等脚目甲殻類」、3)多肉・塊根・平行、栽培から造花まで「珍奇植物」、4)原材料・愛玩対象としての「羊」 、5)獣人表現「ケモナー」 、等を題材としたデザイン論と実践、特に生物型や生物利用の意味について。議題は多岐に渡り、追究の範疇としてエログロを含みます。* 近年(2)〜(5)の構想がだいぶ具現化したので、2023年から(1)の分野に戻りアプローチを再開できる運びとなりました。
★ 1記事内1主題の場合と、1記事上に短文加筆を重ねる【近業掬イ】(きんぎょうすくい)の場合がある。繁忙時はどうしても後者です。
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熱海箱根・ホニホフールのチチョリーナとダッフンアッフンぬい撮り旅(前編)

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【※近業掬イ07/01予告記事を上書き編集しました】


お気に入りのぬいぐるみを外に連れ出して写真を撮る『ぬい撮り』が流行中だそうで、
実に結構、だが一方でこういうのはもう宿命だわな、
いいトシしてお人形遊び?… 気持ち悪い…痛々しい… だのと、
ドン引きや冷笑に捉えられてもいるのだとか。

私はそうは思わない。
いいじゃないですか、あれは各々が紡ぐ愛の物語の表れだ。
一般大衆を気取って嗤う者らの想像力の乏しさこそ真に嗤われるべきである。


そんなわけですから半ば当てつけまぎれに、

“チッチちゃん” ことホニホフール(楽器名)のチチョリーナ(個体名)を背負って、
電車に揺られて熱海と箱根へ1泊2日の取材旅に出かけてきました。
ええ、マジで、東京から電車に乗って羊とお泊まりデートです。

自分を信じて突き抜けることが大事なんですよ、
キモい変態オッサン云々などとしか評せぬ薄っぺらどもが二の句を継ぎあぐねる領域へ。



❁❁❁ 空想旅行と腐れ肉の話 ❁❁❁

チッチには世話になっているからな。
いつもベッドで添い寝してくれるうえ(=大きくて置き場が無いのでベッドに置いてるだけですが)
俺の外出時には謎のテナガグマや暴君レッパンの留守番を接待する怪母チッチママとなりて、
俺の表現活動を支えてくれている。たまには労ってやらんと。

< けしきー

最小限の着替えや身の回り品をチッチちゃんの腹腔に詰め込み、
荷運びカートとデイパックを組んで拵えたショイコに座らせ、
ピンク色の結束ベルトで巻いておリボンみたいに縛り付けました。
こいつを雪山登山リュックの様相で背負って熱海と箱根を歩いたの。


…なんですか? 人前で恥ずかしくないのかって?

うーん、人目を気にしないというか、たぶん私はその人目というものを、
高次的な芸術表現論を語り合うに値しない目と見限っているんだと思います。
だって実際そうだもの、従ってそもそも気にならない。
むしろ声をかけられ興味津々に羊の意味を問われると説明にあえぐ。

俺が旅先に小さなパートナーを連れていくのは昔からのこと。
自分を通してそいつが旅をし、そいつを通して自分も旅する、
2つのストーリーを重ねて空想するんですよ。
‘そのことを忘れずにいる大人’ (byテグジュペリ)が、ここにいる。



もともと「ホニホフール」という羊型作品は、
楽器ケース内に直に弦を張れば楽器本体が要らなくなるというパラドックスに始まって、
家畜という生と性をご都合にコントロールされるモチーフに帰着、
これら矛盾を “愛する” ところにヒトとモノとケモノの狭間の魔物を垣間見ることで、
皆さんが信じ込み押し付けてやまぬ固定観念からの解放を目指したものです。

じっさい皆さん、ギターは鳴らすもの、ケースはしまうもの、
家畜なんかぞんざいに扱え、うちの犬猫が一番カワイイ、人間は生まれながらにかけがえがない、
音楽と酒で世界は平和、まだ誰も弾いてない珍しい楽器をステージで奏でれば、
世界一の奏者として褒めてもらえる、と思っているんだろう?

この羊はそんな概念の埒外。それに、やれ珍しがられたい高評価されたい、
自慢したい変わってると言われたいといったチンケな自我でも捉えようのない領域に在る。
勝手にしろ独りでやってろと苦虫お噛みに関わらず、理解の範疇外に存在しているのだから。

と同時に、それがふと日常に出現し事象が重なり合うところにこそ新たな物語が生まれる
変態だの怪物だのと仰るが、私からみればあなた方のほうがずっと矮小にみえます。
申すなれば想像力と創造力における ‘脳の乏しみ’ なのではないでしょうか。

人々は自分の事だけを考え、自分が他者にどう思われているかを気にするが、
私は他者の本質ばかりが見えすぎるのかもしれませんね。



…で、だから何?なのか、もっと解りやすくお話ししよう。
どうせ概念のトポロジーなんか解ってもらえないだろうし。

つまり「ぬい撮り」どんどんやったらよろしいやん
イマジナリーフレンドの顕在化、実存対象はキーホルダーからダッチワイフまで様々だが、
旅先でお気に入りの存在と写真を撮るというのはとても微笑ましい遊び。
実践者ご自身がお気づきお考え以上に高次元的な戯れなのですよ。

例えばそうさな、各キャラを詳しくは知らんのだけど、

カエルくん・クマちゃん・ポケモン・美少女・イケメンやらといった架空の存在を、
まず作家が空想世界に生み出して1次、受け手が好意的に認識した時点で2次性を成すが、
飽き足らずぬいぐるみという代弁物体を得る時点で3次的。
観光地や遊園地やお洒落カフェへ連れ立って喋らせる行為はもはや4次的利用と、
そうして時空を越えた即興スピンオフ演劇の夢舞台を創り愉しんでいるわけです。
自作派は客自分1人の1人芝居を自前でやってるんだから、たいしたもんなんだぜ。

でも完全に一人ではない。楽しむご主人の様子を、
キャラたちもご主人の気づかぬ陰からそっと眺めていることだろう。
SNSに載せて5次、他者イイネで6次、真似や追体験されたら7次の領域。


顕著な例がムーミントロールだ。北欧の変なおばさんの妄想にすぎなかったものが、
多国語翻訳・アニメ化・グッズ展開・テーマパーク建設と言わずもがなの広がりを見せ、
果てはSTAP細胞まで生み出したではありませんか。
奇しくもこの感覚、モノへの執着と手放すことで気づく心の広がりは、
“スニフとセドリックのこと” と題して当のヤンソン女史も如実に描き出している。

金目のモノに目のくらむバカ、しかし犬のぬいぐるみへの愛をめぐり評価を上げた、
小さな動物スニフ君のショートストーリーだ。「ムーミン谷の仲間たち」を必読のこと。


かたやッ! 他者の夢想を小馬鹿にしイタタ寒ぅ~と貧しき感性、乏しき語彙力、
肩をすくめた冷笑でコキおろしては閉鎖的一般社会常識への隷属に安寧し、
テメェはろくに生み出さず浪費する人生など、ただ肉塊の腐敗を眺めるに等しい。

確かに人生とは死ぬまでの暇つぶしやもしらぬ。が、尚も生きる意義はなにか、断言しよう。
この世に何かしら土産を置いていくことだ、モノでなくても、小さくてもいいから。
これこそ我らせいぜいゴミ粒の存在にできる、無常の宇宙に対するささやかな抵抗といえる。

従って愛すべき全国のぬい撮りヤー各位は世間がどうバカにしてこようと、
存分に楽しまれ沢山の思い出を創ったらよろしいやないの、っつの。


とともに、拙者からひとつだけ注進申し上げ候。
お願いだから、貴方のぬいぐるみ、落とすなよ、なくすなよ
大切なお友達の遺失は俺まで泣きたい気持ちになるんよ(HイパーSンシティブPーソン)。
置き去りにされたぬいぐるみも主人との突然の別れにシクシク泣くことだろう。
幼少の過ちでさえ一生の不覚になるのだから。悔やみきれないやないの。

だから絶対に、落とすなよ無くすなよ。くれぐれもだ。
なんやほら…ツムツム?みたいなん、あんな小さすぎると落とすぞなくすぞ。

俺は毎度のテナガグマやレッサーパンダ他ぬいぐるみ供を連れ立っての取材時など、
決して失くさない落とさないリュックのデザインから考え、取材所作を事前演習、
現場とくに撮影直後や移動中しつこく指差し確認と点呼を行う。
でないと道中ソワソワするだよ。しかしそのくらいで丁度よろしいのだ。

当のそいつらは去年釧路に行ったんだから今回は留守番の番です。


     /プーポコ・ニコポコ(=行ってらっしゃいの意味)\

その点チッチちゃんはリアル羊サイズですから、
あれっポッケに入れたはずなのに居なくなっちゃったウェ~ンなんてことがまず無い。
通行人の邪魔にならぬよう、また通行人に虐められぬよう、気を配る程度だ。




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さてさて、サーランピーで熱海は2回目。
前回は生物研究の用事で沼津方面へ日帰りの途中で寄ったんだった。

あれーっ、駅ってこんな近代建築だったっけ?
前に来た時はもっと温泉地らしい、ひなびた… まあいいか。


  左側に見えます、紫色の花が、ジャカランダで、ごじゃいます。
\   今年は少々、季節が、おかしゅう、ごじゃいます。   /

「湯~遊~(ゆーゆー)バス」添乗のガイド婆様の名調子を聴き入りながら、
まずは遠征の本懐であります「熱海秘宝館」へ。

秘宝館名物ロープウェイが向かう途中でゴンドラ落ちて死ぬのは男のロマンですが、
肝心のウェイが点検整備週間で終日運休のため、ちょっぴり胸を撫で下ろし。
だので駅から熱海城まで直行してくれる湯~遊~バスを利用したのだが、
運路は激しい山道峠道、急坂の連続をグイングイン切り返します。

いやはやバスって意外や悪路の無理をできるんだなと感心しきり。
特にアカオハーブ&ローズガーデン前のUターンは、転覆すっぞ?! と本気で焦った。
乗り物が苦手の人は状況に酔っちゃうかもね(げろり車中吐瀉の旅)。



❁❁❁ 再訪、熱海秘宝館 ❁❁❁

どうにか死なずに熱海城へ辿り着き、テヘペロに赤面しながら秘宝館へ直行。
もちろん羊を背負ったままでの入館です。
当たり前だろう、この、安っぽい作り物の数々で語る昭和の愛のともしびを、
ボイン丸出し人造エログロ羊チッチ嬢に見せるために熱海に来たんだから。
お前もこういう世界の住人なんだよというのを見せに。


↑ロープウェイ整備中で来づらくてごめんおまけクリアファイルを戴きました


\ ♪ アイニ… アイニ… アイニササヤク… ♪ /
< すてきー

内部展示は撮影NGにつき、許可を得てエントランスロビーにて。
ギギギぎこちなく揺れ動き、儚い歌をつむぐ、タブレット純さんロボ。
内部機構が複雑でメンテが厳しいのだそうです。
  
  ❁
  ❁
  ❁
  ❁

…めくるめくドキドキ展示内容は行った人だけのお楽しみ。
ご存知のとおり全てが底抜けにしょうもないんですけどね。
ダッフンフンのハッフンフンに発奮した我々は、

記念に小さな金ピカ珍満守りを購入しました。
コリさえ拝めばエロスと笑いの殿堂が再び瞼の裏に蘇る! よかったね。



❁❁❁ 熱海城に初潜入 ❁❁❁

うかつにうっかりしていたのは、熱海城に登ったことがなかったのであった。
これは我が国を代表するサーランギー整備士にして未だインド行ってない失態に通ずる。
だのでまるっくそ興味のもてない熱海城へも思い切って突入してみることに。
たぶん熱海城もインドもたいして変わらないはずですから。

皆さんは熱海城に登ったことがありますか? ばかやろう!

シンデレラ城の張りボっテさに感銘を受けた羽柴誠三秀吉さんが、
ワシだってもっと立派な城(防衛ミサイル配備)を隣に築かんと奮起するも、
選挙戦多忙のため建設半ばでやむなく手放すこととなってからというもの、
ラブホテル → パチスロ → 核施設 → デヴィ夫人別邸(核まま)等々の転用を経て、
すっかり型落ちした格安物件、それがここ、熱海城なのです。

特に主旨もないまま建造してしまったので内部もまるくそ主旨に乏しく、
最上階からの絶景や1~2階の歴史展示室や足湯はまあよいとして、
他フロアを使いあぐねて春画判じ絵・江戸体験コーナーで茶を濁し、

地下1階に至ってはゲームセンター完備という見上げたトンチキ具合を誇る。

 当時の情緒を再現

志村のバカ殿でさえもう少し真面目に城を守っていたものと存じますが。



 /くせものじゃもん!\

熱海ふれあいどうぶつ城 当代城主チチョリーナ殿(切腹済み)の御成~り~。
全国のジンギスカン屋の店主をひっ捕らえて打ち首にするそうですから覚悟されたし。


  /お宅んちの猫ちゃん、逆立ちしたまま干からびてますよ!\

相変わらずコ偉そうに無駄説法を垂れ流す、町娘おピぃtheおてもやん
江戸中期~後期に絶滅したことが当時の化石の分析によって判明している。


感動の眺めを忘れぬうちにどうぞと最上階の片隅に据えられたプリクラマッシーン
普段だったら絶ッッッ対に撮るわけない仕上がりの絵柄だが、
秘宝館オリジナル仕様プリクラを羊と撮る予定が停止中でした残念さゆえ、
古来より “旅のタレはカキ捨て” と申しますとおり、思い切っていっちょ試すことに!

…と申しましたものの、やっぱ不慣れなことを急にするもんじゃねえな、
30秒デ決メテネ!キラリ~ン♪等、機械の分際で妙にせかしてくるものだから、
えっなにもう撮る?もう決定?ウッウッとまごつく瞬間ばかりスッパ抜かれ、

なんかもう、実にこの有り体です。っはっはっは、こんなん、ふざけろ。

脱ぎ帽子まんまの汗濡れモヒカンが、俺も知らない細川たかしヘアに変貌。

他方、肥桶をかついでSo happy とご満悦のチッチ清掃員。意味がわからない。
お前のひねった羊グソがいずれ牧草の栄養となり、いずれお前らの栄養となるのだ。
私も私のひねった私グソを肥桶にかつぎ、いずれ君んちの床一面にぶち撒ける予定です。



❁❁❁ 熱海トリックアート迷宮館 ❁❁❁

併設のだまし絵ギャラリーは個人的には不発だったな。
美術というのは色々な角度や姿勢から鑑賞されてよいと思うんだよ、
分かりきったびっくり仕掛けはともかく、作家がどんなタッチや工夫を凝らしているか、
俺もいちおう作家の端くれじゃけん、見て盗む為に拝観したのだが。


            / ケツー \

館内スタッフさんの人数が異様に多いうえに嬉々として執拗で、
各作品の不思議を丁寧に解説し、もれなくびっくりドッキリしてもらわなくては!
さあ驚いて!驚いて!
といった面持ちで迫り来るのでちょっと困ってしまう。
いやあの… 解説けっこうですので… と断るととても寂しそうな顔をする。

極め付けは帰りの売店。床に落ちた紙幣そっくりの絵がレジ前の床面に描かれており、
アラッ?! 拾いそうになっちゃいましたァ?! エヘヘざ~んねん♪ と、
毎度からかわねば気が済まない面持ちで迫り来る。のを予め断ると寂しそうにする。

つまりおおよそ気のいい愚か者でなくては此処の客は務まらぬというわけだ。
ここのひとひねりが館の魅力を大きく変えるポイントに思われるのだが。
ふと、珍宝館の館長兼マン長ちん子さんの話術がいかにプロフェッショナルかを想う。
単なる展示物頼りの解説ではあのように凄みあるプレゼンテーションは出てこない。

羊くせぇ~とアライグマに文句タラタラ垂れられながら洗われる家畜。
ホコリだらけ家ダニまみれの汚い泡がモクモク…に見えましたァ? 
実はこれ、本物そっくりの絵なんです! テヘっ♪ 騙されちゃいましたァ?

だってチッチは楽器だからお風呂に入らなくっていいんだも~ん。

でもこんなふうに可愛い動物に洗体されるエステだったら一度行ってみたいものだな。
意外やハマッちゃったりしてね。

そんな俺もすっかりてっきり騙されちった不思議トリック作品。
赤いボタンを押すとジリリリリリと警報ベルが鳴り響き、
警察官や消防士の格好をしたスタッフが血相変えて駆けつけて、
ちょっと署までご同行願われるところまで、本物そっくり!

…本物か。まあいいや。皆さんもご来館の折にこぞってお試しあれ!



❁❁❁ 海の見える宿で1泊 ❁❁❁

署での厳しい尋問(拷問あり)を経て、今宵お世話になる宿へ向かう。
本命は熱海城下岸壁の↓伝説的ホテル “ニオ” だったのだが、

うかうか憧れていたらいつのまに閉業してしまっていた
じゃ駅前の格安ビジネスでいいやと草案中、チチョリーナお嬢様たってのご希望により、
なけなしはたいて三つ星オーシャンビュー、

「リゾーピア熱海」へ。


       / すてきー \

といってもオフシーズン平日を狙いすました、
昭和なホテルの夕飯なし朝飯つき格安プランです。
だってここは観光地。じゃなきゃ無理だよう。

 海を観るのは初めてだもんな。

ペット不可ホテルですから生きている羊と同伴でこんな宿泊は出来ない。
死んだ家畜型ぬいぐるみ型弦楽器ケース型弦楽器だからこそ、こういう馬鹿ができる。

生きるものも死んでいくものも、或いは最初から生きてないが、
どうしても死んで見えないようにみえるものも、まるごと愛する。
そこがモノと心を考える生命線だと思うんだ。



      / きもちいー \

せっかく綺麗にメイクされたベッド上で内臓をかっぴろげるチチョリーナさん。
家畜だって一応レディなんですから内臓かっぴろげは慎もうか。
撮っている私も既に全裸であるわけだが。ナイスですね!

この後は熱海名物しっぽりダッフンフン♪…どころではなかったな、全く。
コンビニめし食って荷物整理して寝転がったらすぐ寝入ってしまった。
目覚ましに大浴場、戻って酒も飲まずテレビ垂れ流して寝てしまったさ。


やれやれ、タバコ酒キャバクラ風俗ギャンブルやらない、
グルメも温泉もそんな好きじゃないくせして、
熱海それも秘宝館にゾンビ羊を背負ってくる独身40代の何やってんすか。

翌日は午前中から箱根彫刻の森だ。
続きは次回を待て!いま書いてっから!












    サ ー ラ ン ギ ー 図 鑑     

★バイオリンは皆さんご存じのあの形状にほぼ定まっています。しかしサーランギーは製作者・時代・地方によって様々な自由形が存在し、今なお進化を続けています。特に弦数や配線は個体によって全くまちまち。これは、先人に学んでこう作らなければならない・本場の本家本元ではこれが正しい・こうでなければ本物の価値が無い、といった固定概念に縛られていないためです。ひとくちに捉えられないそれらをサーランピーでは「サーランギー属」と総称しています。

こうして並べますといかにもアジア諸国調査で得られた現地サンプルに見えますが、なんと殆どが日本国内で発掘されたものです。日本人の技術で修理を施しました。…そう言われると急に萎えますでしょう? みんな興味本位で取り寄せて結局すぐ手放しちゃうからこういうことになるのです。

しかもこの中には当方が捏造したオリジナル楽器をまことしやかにねじ込んであります。果たしてどれが現地の風薫る本家本物のお宝で、どれが世にもいかがわしい贋作か? 鑑定やいかに?…といったこだわりは、どうにでもなることですし、実のところどうでもよろしいことなのかもしれません。



チーペスト号  名古屋の誰だ号  結局ウチに号  

ボロ号  55号  黄泉号

グランピエ号 ジョギヤ 前方後円ジョギヤ 

カリマンタン号 恵さんでしたか号 そそるスリム号 

ドードゥロバナム ドゥカン号 サランガ

サランガ・ペタンコ エレクトリック チカーラー

チカーラー(近代版) サローズ アフガンサリンダ

ネパリ くさっぱら号 さらん弓(さらんきゅう)

サランダ  擦弦仮面 ダルマサンガ サランダ

ディルルバ エスラジ タール シェナイ

エスラマ ベラバハール カマイチャ

ラーヴァナハッタ ペナ エスラール
プールヴィーナ バリアジアン号 サラウドン
ストゥーパ号 ドドバシキメラ





    文 化 へ の 冒 涜 で は ?     


サーランギーの化石(カンブリア期)


いいえ、全く冒涜にはあたりません。サーランギー属は進化を歓迎し、地域毎に異なる展開を許す楽器群です

民族学・民俗学では、創作の混入は許されず、ありのままを正確にサンプリングすることで解明に努め、敬意を払います。つまり研究者はあくまで傍観者、せいぜい中途参加者であって、真の当事者にはなれません。研究者が自ら文化に手を加え、研究対象を自分自身とし、文化の歴史を塗り替える、これが許されるなら何だってやりたい放題になってしまいます。そのため研究者は、専門性・正確性への拘りにばかりにプライドを置き、しかし自分では大した表現が出来ない、融通の効かない方向へと人格形成されがちです。異文化理解を唱える本人が無理解とは皮肉なもの。サーランピーではこの状態を「スウェーデンポルノ女優のスリーサイズを精緻に暗記した童貞」と呼び、陥らぬよう自戒しています。

だども、オラ、この楽器がこの島でどう進化すんだか夢みちょる真ッ当事者の日本民族だで。何をどう作ろうと直そうとオラほの自由だ。オラが村の遊びがまんまこの楽器の進化の歴史になるだ。「インチキ業者」「思い上がるな」「現地の文化に失礼」「1人で騒いでるだけ」とお感じなのは、ひとえに貴方の心が許さないから。なにせその現地をはじめ世界各国からウチ宛てに「サイトを見た。修理はできるか? オリジナル楽器のオーダーは可能か?」と打診が来ます。もちろん断りますよ。てめーでやれっ。もしくはてめーの村の良さでやってみれっ。…そうすることがいつしか文化となるのだから。