◆ インド発祥の多弦胡弓「サーランギー(Sarangi)」類の話題を中心に、世界でここだけ前代未聞の怪研究・珍開発の数々を発信し続ける異常ブログです。同楽器取扱いの急先鋒にして生物学者や変態ケモナーとしても知られる異常造形作家【川崎ピースケが執筆運営しています。
研究テーマ:1)楽器「サーランギー属」、2)海のダンゴムシの仲間「水産等脚目甲殻類」、3)多肉・塊根・平行、栽培から造花まで「珍奇植物」、4)原材料・愛玩対象としての「羊」 、5)獣人表現「ケモナー」 、等を題材としたデザイン論と実践、特に生物型や生物利用の意味について。議題は多岐に渡り、追究の範疇としてエログロを含みます。* 近年(2)〜(5)の構想がだいぶ具現化したので、2023年から(1)の分野に戻りアプローチを再開できる運びとなりました。
★ 1記事内1主題の場合と、1記事上に短文加筆を重ねる【近業掬イ】(きんぎょうすくい)の場合がある。繁忙時はどうしても後者です。
★トップページには最新2〜3記事のみ表示。過去記事は【アーカイブ】で総覧できます。
★ YouTubeなど外部埋め込みがクソ多い記事は、お使いのクソ環境によって読み込みにクソ時間がかかります。クソしてお待ちくださいませ。


霧は降る降る釧路の夜に 独り探しの甲殻類よ (3) こども遊学館→MOO→市動物園→釧之助ぷくぷく、の巻




さすが漁業の街だ。釧路市こども遊学館では、館内にさえ定置網を定置!

f:id:saran-p:20210820141225j:plain

もう逃げられんぞ…。ハーメルンの笛吹きやピィノッチオの馭者の如く、
好奇心フェロモンに誘われたイタズラっ子を群れごと一挙乱獲!
汗と涙の猛特訓を敢行、誇り高き釧路産の出世魚に輩出すべく、
チキチキ養成マッシーンの数々を惜しみなく与えている。養殖の一環ですね。

f:id:saran-p:20210820131923j:plain

「押すなよ〜」と幼ゼノモーフを閉塞ぎみに控えしエイリアン・クイーンの卵管。
この部屋で産み落としていたのね…。やおらリプリー中尉は火炎砲を乱射!

しかしキッズというのは網があると登っていくよな。オッ!と、気をつけて。
愛と科学の庇護のもと、宇宙へ羽ばたけ釧路っ子。


f:id:saran-p:20210818084045j:plain

この後、怪ダンパーを押すと素っ頓狂な地点にてピーと鳴く怪マッシーンや、

f:id:saran-p:20210818084050j:plain

怪ブー・・・・ーン周波にて発泡スチロール粒がみごと整列する怪マッシーン、

f:id:saran-p:20210818084048j:plain

怪太鼓の膜鳴振動にてゴミ屑が舞い踊る怪マッシーン等々を冷やかしていたところ、

f:id:saran-p:20210820131225j:plain

ビーボ!ブー!とさっぱり意図の知れない叱責を怪ロボットより頂戴、
ああそうですか、そうですか、そそくさと退館することに。
プーポコまでなら我慢もするがビーボブーとまで罵られてはこちらも心外なので。



ー - ー - >゚ ))))>< ー - ー - ー - >゚ ))))>< ー - ー - ー - >゚ ))))>< ー - ー - ー - >゚ ))))>< ー - ー



ロボット文明にこっぴどく叱られ、おらが村の自治を乗っ取られた精神的ショックを、
怪キーホルダー土産でも探して紛らわすまいかとフィッシャーマンズワーフMOOへ。

f:id:saran-p:20210820144353j:plain

バブルの勢いで河原にオッ建てた複合商業施設は現在どんな賑わいを?と突入するや、
う… さすがに撮り載せるにはしのびないレベルの客ゼロぶり。
昼下がりの観光商店街でこれはちょっと…

f:id:saran-p:20210818084041j:plain

肝入り併設の全天候型ガーデンEGGさえもこの様相、皆様どうぞ宜しくお察しくださいませ。
植栽の選定が良くないわ、耐陰性・耐寒性のある苗を設えないとスカスカ必至よ。

ひとときほっこりは、作家クラフト店舗の陳列に『加藤休ミ』小コーナーを発見して。
いつだか音楽イベントで数回ご一緒、「日本のお城って素晴らしいですね」等々、
わけのわからない迷言の数々でステージをわかせた休ミさんは現在、
気鋭のクレヨン画家・絵本作家として大活躍中なのだ。釧路ご出身だったのかあ。


と、ひょろロン毛とずんぐりぬるりがトレードマークの恐怖コンビ、
「トム・ブラウン」のご両名にも唐突に遭遇! 釧路水揚げだったのかあ。
イカの布川さんと、アザラシの道音さん。バネの力でバョインバョイン動きます。

f:id:saran-p:20210820145107j:plain

ステージやテレビでの活躍時だけ人間の姿に化けてはいるが、
よくよく見れば微笑ましく垣間見える北の香り、やはり正体は海洋生物でした。
お笑い戦国時代。海チームの攻勢に、負けるな山チーム!(ヒロシ・西村・阿諏訪・たけだ)

 ハマグリは貝ごと飲み込みます

嘘、嘘。釧路川に野生アザラシが出入りすることから、この遊具だそうです。
冗談あながち、奇しくも2人は札幌コンビ。
釧路遠征の際にそれぞれ寄り添ってスナップを撮れば、
単独ライブ等の素敵なフライヤー写真になること請け合いだ。
あまり喧嘩せず仲良く頑張ってください、ほんとにおっかないので。



ー - ー - >゚ ))))>< ー - ー - ー - >゚ ))))>< ー - ー - ー - >゚ ))))>< ー - ー - ー - >゚ ))))>< ー - ー




さて野生動物といえば、

f:id:saran-p:20210821102904j:plain

駅前よりバスで直行1時間の釧路市動物園も拝見したのですが、
こちらの様相はちょっと心配&考えさせられる佇まいだったかな。

f:id:saran-p:20210821142455j:plain

頑張って盛り上げたい心を感じると同時に、全体として疲れが見える。

f:id:saran-p:20210821135548j:plain

人気の呼びもの動物はよいのだが、そうでない者らへのアプローチにどこか一方通行を、
種によっては飼育担当員のフラストレーションをも垣間見た。


何からお伝えすべきだろうか、
あまり槍玉に申すのもしのびないが… ほら、

f:id:saran-p:20210821134344j:plain

『動物園は要るvs要らない』の議論がときどき話題になるでしょ。
あれはそもそもが馬鹿げた詰問で、議論になりません。
だって、すぐエゴだエゴだと仰るが、あれほど攻め所にも逃げ道にもなる言葉もない。
我々が生まれ落ちた瞬間、必然的に苛むことになる「エゴ=個」なるその言葉に、
‘悔い改めよ’ の意図を含む間は、良い決着などつくわけがないんです。

f:id:saran-p:20210821103703j:plain いません、いません、

f:id:saran-p:20210821103712j:plain いなくて普通です

かわいそう? 種の保存? 見世物? 環境保護? それとも搾取? 研究のため?
そんなものは全て我々の脳、ただ生きとし生きよという命題を越えてまで肥大した大脳の、
不必要におセンチな幻影ではないか。やれ ‘多様性’ への渇望も、究極的には。

f:id:saran-p:20210821143013j:plain

加えて動物関係者と非関係者との意識の相違が見逃せないポイントだ。と申すと、
生類への理解と慈愛を一般社会へ啓蒙するにはどうすれば? と聞こえるが、真逆です。

得てして飼育係という ‘聖職’ が、職務を通じてヒト嫌いの哲学を係員の腹に抱えさせ、
バックヤードに甘んじて頑固に加速する
ことを、私は知っています(ソース非公開)。
嵩じて、自尊の理由を専門性にやつしたいがための大義名分を生みたがるのだよ。


で、これ↓。

f:id:saran-p:20210821111218j:plain

一見は健全な志に見えますが、よくよく考えるとなんだか失敬じゃねーか。

よその国のサルにまで気を遣い気を配らねばならない筋合いが、
どこまで釧路市民に、どこまで旅客に、あるというのでしょうか。

偏った愛を臆面もなく一見さんに強いるこの上から目線はいったい?
物悲しい上目遣い写真もこういう場合は卑怯です。

動物園だけの問題ではないのですヨ…あなた自身の問題なのですヨ…と脅迫して、
飼育し続けることへの尤もらしい理屈を欲しがってるように見えてしまうんだよ。
そして実際、まったくもってそのとおりだからです。
こういうところがラディカルな愛護派に突かれて口ごもる火種になる。

f:id:saran-p:20210821111046j:plain  休息するアフリカオオショウジョウ


ええ、ではサルのために、私たちに何ができるかお答えしましょう。
我々オオアタマハダカブタザルの個体数を無闇に増やしすぎない、
他種とその生息圏を尊重し、我らの繁栄の名のもと無闇に脅かさない、
ついては興味関心とくに見物欲を無闇に掻き立てない、これだ。

f:id:saran-p:20210821110546j:plain
 丸裸に見物さるアフリカクロショウジョウ

そういう猿がいて好きにやれる楽園をスッ放っといてやろうや!という視点を、
生体展覧という命題の構造上、生体展覧側に持てというのは、酷な話です。


個人的にはとりわけビントロングに対してこの懸念を抱いています。

f:id:saran-p:20210926220200j:plain
〈参考〉市原ぞうの国・サユリワールドにて

じつに素晴らしい動物。そして抜群にエキゾチックコンパニオン向き。
もしも縁があった時には絶対に幸せにしてやりたいし、
並の森暮らしビンちゃん達がうらやむ特別体験も時にはさせてやりたい。
が一方で、これ以上ペット向きをバレないでくれ、とも思う。
ブームになると必ず現金な乱獲が起きるのです。狭い檻が目に浮かびます。

f:id:saran-p:20210926220128j:plain〈参考〉食べる?

とはいえ、こうしてひとときふれあえたのもまた動物園のおかげであり、
現地ハンター、ブローカー、ブリーダーのおかげなんだよな。

f:id:saran-p:20210926220057j:plain〈参考〉よく噛んで食べてね

ですから今後よほど安定的な日本国内繁殖術や医療ケアが確立され、
よほど野生に戻せない殺処分相当の余剰が生じるのでもない限り、
私はこの動物のペット飼育を検討しません。
人知れぬ森の奥、秘密の大樹の枝の上で、間抜けヅラでイチジク食って寝とる、
並の森暮らしビンちゃんたちでいてほしいのよ、現に絶滅危惧種ですし。

絶滅危惧種の保護保存のためには、我ら ‘万物の霊長’ が代表して見守りを? 
うーん、遠く見守って滅びゆくようならもうそういう種よもん。
今後消えゆく生物だと宇宙が判断したのなら、とても敵わない。

地球は本来そのくらいドライ。壮大にして意味のない生き残りゲームです。



f:id:saran-p:20210821151333j:plain

こちらでも「ホッキョクグマを少しでも増やすため」の責務が、
あたかも最初から我々に重く科せられているかのように仰いますが…
こういうの読むと毎回、ふむふむ、おお、ふむふむ、ん?! って思う。

違和感の原因を問い詰めていくと必ずこの↓命題に繋がる。
ただでさえ絶滅の危機に瀕する動物をなぜ無理して手許に欲しがり弄ぶのか?
人気商売の維持存続という根幹を、妙~に隠すところに、
こちらが欺かれているような感覚を拭えないんですね。

いっそ、
ハイ…罪作りな面の多々ある仕事です、しかしそれでも動物たちの輝く命の姿を、
皆さんにお届けし、皆さんと分かち合いたいのです、継続のためにぜひお力を!

と素直に呼びかけて戴いた方がよほど健全ですのに。

この点で今いちばん覚悟の矢面の人が、旭山動物園の園長。
素晴らしいのは、動物園の見せたくない現実、都合の悪い面を、ものすごいキッパリと仰ること。
あれだけの成果を出してさえなかなか解ってもらえず、ムスーッと腕を組んでおいでですもんね。


f:id:saran-p:20210821131224j:plain ズーチェック警察

いえ私は決して、動物園など残酷だ!廃業しろ!と宣うわけではありません。
動物園の存在とその飼育研究がもたらす心の潤いは絶大です。
一度会いたかった夢の動物に引き合わせてもくれます。

しかし今後の時代、未だに尤もらしいお為ごかしい言いぶんに終始していては、
真の理解は得づらいだろうし、いずれ槍玉、事業見直しですよ? とも思う。
当該問題は、じつにあけすけなる自然と、じつにおセンチなる我らの脳との、
すれ違いの闘い
なのですから。誰の責任云々でもない。


第一、わざわざこの寒\キョー!ピッピ!/
f:id:saran-p:20210821105157j:plain
             / 助けてくり… わりとマジで… \

弟分のくせに威張りんぼうレッパン生き餌ちゃんへ今まさに襲いかからむと構ゆるは、
長年のJAZZドラム特訓が実って遂に念願の猛禽と化すことに成功した、風のくま三郎
ひらりと音無き飛来、丑三つの夜の生存競争に、全米が恐怖におののいた。
相変わらずキョーピッピ鳴く鳥を知らないけれども。


      \キョー!ピッピ! キョー!ピッピ!/
f:id:saran-p:20210821105220j:plain

どっどど どどうど プチくまお、
どっどど どどうど とりくまお。

つまらぬ ぎろんを ふきとばせ、
すっぱい くゎりんも ふきとばせ。



f:id:saran-p:20210821112803j:plain

ただし ひつじは べつかんじょう。
羊は、あけすけな自然とおセンチな脳とのちょうど狭間に蠢く肉塊です。

古代人は当初、ツノある獣を殺して食うために狩ったはずだが、
そして捕らえた生体を、…まてまて、今は殺さずここに捕らまえておけば、
必要時までの保存食になるな… と気づいたのが家畜化の最発端と俺は考えてます。
加えてそこに発現したはずの ‘ 懐き、増える ’ という性質が、
一気に財産としての家畜化への舵を切った気がするんだ。

複数を囲えば子ッコが毎年産まれ、ほどなく副産物利用を発見、産業発展に繋がり、
獣を越えて利子所得つき動産としての扱いになった、ひつ…ッ……

…ったくもう、また↓こういう上から目線か。不器用だな。

f:id:saran-p:20210821113158j:plain
f:id:saran-p:20210821113159j:plain
f:id:saran-p:20210821113200j:plain

ご心配は理解する。伝えたいことも理解する。
誰にも分かりやすく親しみやすく端折って示さんとしているのも理解はする。
しかし、

f:id:saran-p:20210821113201j:plain

「もしもウィルスにかかったことをしらないでなんて文言は、
この時勢にあってもせっかく遊びに来てくれる客人に対して無礼千万。

自称・動物を一番に考えたい!人材の社会性の拙さを、言い回しひとつで感じるものですね。

こういうことにならないためにこそ、こまめな手洗いが必要なのでしょうに。
皆さんマスクをし、手指を消毒し、お互い協力のうえ、
気をつけて疫病を乗り越えようと頑張っているではないですか。

また、簡易な漫画表現であることを加味したとしても、描き手ご自身、
感染症のからくりについての理解が不十分なまま描いているのが伝わります。
これだと徒に穢れやエンガチョを煽っているに過ぎません。
サービス受けながらこんな仕事やめなさいヨと風俗嬢をなじるオヤジ客みたいなものでね。

f:id:saran-p:20210821121704j:plain < やめなさいヨ

何をなぜ避けるべきかをきちんと考え伝えることが大事です。
飼育員だって風俗嬢だって、膣内はデーデルライン桿菌でいっぱいのはずだが、
無理解のまま毛嫌いし、バイキンこわいこわいと石鹸でガッシャガッシャ洗い流していると、
却ってカンジダやらトリコモナスやらに罹りやすくなります。


f:id:saran-p:20210821143636j:plain

ここは動物のプロらしく以下の学びを一般向けに伝えて戴きたかったな。

1)体内への感染と、体表の汚染では、意味と対処対策が異なること。

2)動静をみるに今回のコロナウイルスの伝播は主としてヒトからヒト、
  稀例を除き、家畜を重要な感染経路と疑う所見には乏しいが、
  今後の変異と順応の危険を考え、感受性の高い種の特定を引き続き注視すべきであること。

3)ヒトからヒトへの感染が主因とみられる場合、家畜との接触を制限させる以上に、
  旅客の密集と騒ぎ合いによる相互感染の誘発を抑止すべきであること。

4)より深刻で危険な人獣共通感染症の日常的顕在とその危険、
  ならびに日常的対策を、コロナ騒動に限らず提案すべきであること。

5)いかにせよ日頃より気をつけるに越したことはなし、
  お互い頑張って国難を乗り越えよう!と呼び掛けること。


疫病が蔓延してようやっと他所からの病原持ち込みに怯えるような姿勢で、
じゃ今まで何を提供してきたん?ということになってしまいます。
《こわいのは新型コロナだけではありません。手洗い・うがいを普段から♪》
ぐらいに喝破啓蒙して戴きたいものです。正しく怖がる、が一番近いかな。


ええ、お互いにね。実際ナニをか言わんや、

f:id:saran-p:20210821144650j:plain

傍に不衛生な水溜りが出来たままになっています。
こんなんで客にばかり「しらないで」ウイルス持って来んなもクソもねえぞ~。

f:id:saran-p:20210821120222j:plain

青天井の放牧地なら多少やむを得ないがフェンス内でこれはNG。腐蹄症を招きます。
ひとたび発症すると完治しづらく、感染も一気に拡がる、厄介な病気です。
まだ治療法があるからよいが、では治療法のない病気は?
方々に伝染して産業を丸潰さないよう、同居個体を全淘汰、元気な子も皆殺しですよ。

f:id:saran-p:20210821120250j:plain

土表が凹み、周縁に緑藻がむしていることから、放置している管理状況を伺えますね。
落ち葉や糞尿と混ざって病原の繁殖にうってつけの汚濁泥濘となりますし、
乾いても病気はタネ(シスト、芽胞)になって耐え、長期潜伏するからタチが悪い。
羊や小学生が「しらないで」入り散らせばどうなるか。
飼育員のほうでは日頃の怠慢を ‘しりながら’ です。

f:id:saran-p:20210821125616j:plain

仮に、あっ汚損土壌が! 出入り業者の長靴が! 職員の娘さんの指クソが!
周辺への大病を「しらないで」誘因した場合、釧路市はどう責任を?

…ったらもう、ふれあい広場なんか怖くて設置出来なくなるんよね。
一定のリスクについて普段から緊張感を持ち合うことが肝要なんだ。

皆さんだって、プールや温泉に置いてる共用足拭きマット、
水虫父ちゃんマンのアブラまだら皮むけ膿汁ピチャ足の直後は躊躇するはず。
マットの定期的な新品交換、床も消毒液で拭いてほしいところ、
伝えてもスタッフ「今まで別に問題ないんで」ったら不満やろがい。

同様、水溜まりになりやすい凹みは石灰を混ぜ込んだ清潔な土砂で埋め立て、
上からも石灰を撒き、養生してしばらく踏ませないとよい。


f:id:saran-p:20210821122846j:plain

日頃モッフンフン等と私も馬鹿を言っているが、実のところ羊はなかなか不潔です。
いま発症していないだけで常に背負いこんでいるものと考えておくくらいが正解。
大腸菌ブドウ球菌口蹄疫、コクシ、コリネ、ヨーネ、ブルセラ、ランブル、トキソ、
アカバネ、エンテロ、リステリア、サルモネラ、リフトバレー、etc… 枚挙にいとま無し。
定期投薬していればバッチリ清潔ふれあい安心というわけでもありませんのでね。

特に ‘糞口(ふんこう)感染’ といって、お世話やモフ撫での手指を通じては勿論、
舞い飛んだミクロ泥クソが顔に飛び、顔を掻く等して、傍で見てるだけでも感染します。
情操目的で羊を飼ってた小学校のO157事例は多分それだろうよね、目に浮かぶ。

他にもサシバエ、ヌカカ、ヒゼンダニなど、怖い小生物がウヨウヨいっぱい。
イベルメクチンが効かなくなりつつある捻転胃虫の動静にも要注視だ。
牧畜ではそういった心配から切り離せず、お為ごかしでは成立しな…

f:id:saran-p:20210821124640j:plain

言っとるそばからホラホラ来たべよ~、 ↑ ↑ ↑おまえだっおまえ!↑ ↑ ↑
これは、えーと背中の紋から、アカウシアブか? にしちゃ白い気もするが。

家畜の現場によく飛んで来るこの黄色いデカ刺しアブ、見てると面白いのは、
攻撃作戦がきまって上空からの背面狙いで、横腹や下肢への襲い方を知らんのな。
だから羊の背だとモコ毛ガードに阻まれ、牛馬の背を刺すようには刺せねえんでやがる。

f:id:saran-p:20210821124708j:plain

それでも掻き分けていこうと頑張るもんね、ざわざわ潜りの頑固ちゃん!
かと思えば足狙いで攻撃する羽虫もいて、棲み分けとるわいなーって感心する。
管理者側も固有のアプローチを見抜ければ個別に防除法を練ることができますし。

と、

f:id:saran-p:20210821122141j:plain

「ねえねえ遊んで」とアピールは先天性かまってちゃん達。
俺の必殺・熱いひととき膝枕モッフン、してあげたいけれど、ごめんね。

f:id:saran-p:20210821122135j:plain (鼻)

・・・・・。
うーんしょうがない、ちょっと手ェ洗ってすぐ戻るから待ってけろ。

f:id:saran-p:20210821122138j:plain(鼻ピッ)


爪の間まで念入りに薬液洗浄を済ませた指先のみを使い、
呼吸をごく浅くし、トータル1分弱くらいか、柵越しに少し掻いてやりました。

f:id:saran-p:20210821145607j:plain

かまってくれて嬉しいな♪ の表情が、黒い顔の奥、瞳や口元に表れています。
羊だって嬉しい時には顔が緩むものです。

ご満足戴きましたのち、再びトイレ行って爪の間まで念入りに薬液洗浄。
この程度の条件と所作なら新型コロナ感染の危険などまず低いと思われますし、
羊の体内外や土壌由来の病原体を物理的に貰う可能性の方がよほど高い。
どちらにおいても手指への付着と介しての伝播は手洗いでかなり防げるはずです。

ただ呼気の飛沫はお互い吸い込まないようにすべきではあるかな。
羊もマスクするといいよね、くしゃみプシュンプシュン可愛いけど。

f:id:saran-p:20210821124738j:plain

羊もヒトも、清潔な環境・手指の清浄・定期的な爪チェックが、
難治疾病の罹患と伝播を早期に防ぐことに繋がります。
…コロナ宣言解除までお触り絶対禁止ッ!解除されたらお触り許可ッ!
飼育員の管理不行き届きは少しぐらい黙認ッ!今まで問題なかったしッ!
客は素人ッ! 飼育員は動物専門学校で勉強したッ!
…はナンセンスな認識。

先の漫画のような危険をこちらに求めるくらいに承知しているならば、
大事が起こる前に全飼育物を全淘汰すればよいのですから。…できます?


安全なアプローチ(セーフティ・モッフ)を模索できるはずなんですよ。
客に使い捨て手袋着用を義務付け、指導員を置き、表面をぽんぽんふわふわで願いま~す、
あっ手袋を間違って食べてしまうので口元でなく背中をね~ウフフ、とか。

先入観や頭ごなしで怯え疎むのではなく、現実的な注視から見据え、
最善の行いを教え伝え広めることこそ、動物園本来の責務ではないかしら。

f:id:saran-p:20210818084044j:plain (c) 釧路市動物園

やれ、シロクマやテナガザルの個体数を心配をするよりも、です。
羊は北国の重要な ‘産業’ 、珍獣は ‘趣味’ ですから。


f:id:saran-p:20210821103527j:plain
                      おッはよーござ… あれっ。
f:id:saran-p:20210821103613j:plain
きょう振替休校なのに、誰もいない教室で呆然


なお俺は、モルモット・ハムスター・ウサギ・ヒヨコ等の用意には全く手を出しません。
そっとしてほしいのをいじくり倒され、壊れても補充される、あれは ‘消耗品’ なので。
羊や山羊は、退屈な日常に疲れた個体へアプローチすると大変喜ばれるし、
遊べよっ♪ とテメぇから来て勝手にストレス解消していく奴もいるもんね。

f:id:saran-p:20210821113101j:plain


うーん考えるほどに俺たちの社会というのは、
苦しい言い逃れをし続けては珍動物を狩り、支配下に置き、
すっかり置ききったらどうせ蔑ろにすると毎度常々わかっていて、
蔑ろを正当化するための苦しい言い逃れをし続けてるわけなんだな。

f:id:saran-p:20210821142412j:plain

まてよ、そうか。手段の目的化、苦しい言い逃れ、その表れと苦しみ、
しかしそれでも見る夢こそが、動物園であり家畜化なのか。

っはっは、頭と尻が繋がってまさに糞口感染。タチの悪い精神病だわいや。


f:id:saran-p:20210818084042j:plain

灼熱の舗装道でもがき苦しむ芋虫を涼しい木陰に移してやりました。
地獄を抜け出せて良かったね。茂みから出ちゃ駄目よ。

お釈迦さま、蜘蛛の糸お待ちしています!






ー - ー - >゚ ))))>< ー - ー - ー - >゚ ))))>< ー - ー - ー - >゚ ))))>< ー - ー - ー - >゚ ))))>< ー - ー




そんなわけで前回今回の取材中、歩きながら常々、

 ああ、水族館に行きそびれたな~、釧路の駅前観光は先行き厳しいな~、
 イオンに相当食われてるな~、地元の水産業に力を入れてほしいな~、
 釧路に珍獣は要るのかな~、居なきゃ寂しいし客を呼べないからな~、
 もっと産業動物を推すべきだな~、でも産業動物だけじゃ客が来ねえからな~、
 釧路はせっかく海に面した良漁場なんだから地の利を生かして、
 海の生き物を、見て楽しい・ふれて楽しい・食べて幸せ・買って嬉しい、
 地元にも観光客にも、とりわけキッズにも、魅力あるコンテンツが必要だな~、

と思ってたわけ。ったらひときわ輝くスゲぇところがあった。
この不況の折、ようまあガツンと投資してのけたなーと思った。
期待してなかったぶん驚いた。素直に応援したいと思った。
袖の下のステルスマーケティングじゃないからね。

f:id:saran-p:20210820101626j:plain

『釧之助(せんのすけ)本店』内、くしろ水族館ぷくぷく

f:id:saran-p:20210820122535j:plain

釧路のこれまでとこれからを見据えた大勝負、総工費30億!
鮮魚・干物・水産加工食品店、地方発送、ネット通販はもちろん、
大盛り海鮮丼屋、定食屋、寿司屋、屋内バーベキュー店、
そして遂には立派な水族館!を一挙にブチ込んだ大型複合店だ。

心底ヤルぜ〜と思ったのは、これをイオンのド真ん前に建ててのけたこと。
共に頑張りましょうとともに、喧嘩やん。地元産業負けねぇぞ!! の意気込みだ。

f:id:saran-p:20210820102517j:plain

魚屋が始めた私設水族館なんてせいぜい生簀の延長じゃねーの?だの、
傷で曇ったアクリル槽の隅っこに痩せたタイ1匹じゃねーの? だのと嘲るなかれ、
青を基調にきちんと水族館レベル、飼育展示向けに美しく整った水槽ばかりで、
青シャツの専門飼育員も忙しそうに駆け回っていましたよ。

f:id:saran-p:20210818084043j:plain

敷地が小さく見物料が高額との意見もあるようだが、ケチな文句を言うな。
ちょうどよいと思う。私設でこれなら文句ないしサービス満点のはずです。
慈善事業じゃねえんだ、食い物に金出してくれねーとやってけねーんだよ。

f:id:saran-p:20210818084040j:plain

願わくば先の動物園と同様、見栄えする珍魚や怪生物も確かによいのだが、
北国ならでは釧路ならではの魚種について、さらなる紹介とプッシュ、
生体鑑賞と地元水産とのリンクを、より解りやすく掲示してたら最高だったな。

f:id:saran-p:20210818084047j:plain 大好物です

例えば「スーパーのパックの中身…じつはこの魚!」「缶詰になって全国に出荷されているよ!」
というような紹介ラベルがあっても、この場合は差し支えないかな。
魚屋だし、あと一歩だけ商魂たくましくても下品にはならない。
せっかくの海産物展示がただ地味に流し見られて終了では惜しいはずだし。

きっといい学びになるはずなんだ。例えば家族客のお母さんが、
たっくんホラ見て!いつものお弁当のお魚コレだって!気持ち悪いね!
僕いつもこんなの食べてるの…と無垢なキッズもカルチャーショック必至。

巻き込めば自ずと朴訥な疑問が生じ、ママじゃあさ?! じゃあさ?!
イクラはお母さん鮭のお腹の卵だけど、お父さん鮭から出る白いのは何?!
うちのパパからも白いのが出る?! 知らない女の人のお腹に出してるの?!
ねえねえ?!
…イオンの惣菜売り場でデケぇ声でママに詰問する子に育つがよい。

そうして育った青少年は日本の未来を支うべく、末は博士か大臣か、
水産会社の営業か、メンズエステの受付か、わかんないわけだからね。


この点ではヨコハマおもしろ水族館の悪ふざけ展示や、
八景島シーパラダイスのどうにかこうにか食育展示が好参考事例か。

f:id:saran-p:20210925144637j:plain
〈参考〉ヨコハマおもしろ水族館、たこ焼き水槽

f:id:saran-p:20210925145753j:plain
〈参考〉ウメボシイソギンチャク水槽

吉本プロデュース=ギャグおもろいでっせ~、だけで鼻をしかめる水族ファン各位は、
ちゃんと見てきたほうがいいよ。あそこは不思議な生態を最大限に伝えようと、
今までにない実験的異空間のための挑戦を怠っていない。

シーパラの「うみファーム」では、自分で釣った小アジをすぐ揚げてやる施設を完備、
キッズには最高の体験だが解釈が難しいところで、どうしてもお為ごかしが要るんだよ。

f:id:saran-p:20210926220323j:plain〈参考〉横浜八景島シーパラダイス
栄養いっぱい屑いっぱい、知らない油膜に包まれて…

食べない量を釣らないで!と運営も困ったろうし、釣れなきゃ釣れんでクレームだ。
そもそもそのアジ「業者さんから仕入れてます」と飼育員テヘペロ
えっここで育ててなくて “ファーム” ?! “海育” ナニ様?! 金魚すくい?! の疑問が生じることになる。
真に学ぶべきは、漁師さん!業者さん!日本の食卓を支えてくれてありがとう!なの。


「ぷくぷく」はじつにその↑海産業者の側が提案する水族館だから存在意義が違う。
回遊水槽は水族展示と生け簀の中性的ルックスで好感が持てました。
そして “綺麗” 。これはモノを魅せるという営為においてとても大きな要素です。
かたや、動物園のいませんいません剥がれかけテプラ…

魚に見とれる鼻垂れ小僧の肩をゴム胴長の旦那が抱いて諭す、そんな情景が目に浮かびます。
おう坊主、魚好きか? かっこいいだろう。見ていけよ。食っても美味い。
あの1匹が本州じゃポケモンカード100枚の値段になるんだぜ…

f:id:saran-p:20210818084046j:plain

うん!ボクね、ドンコさん↑がすき!
なんつってね。これとツバメコノシロ科の顔を好きです。

f:id:saran-p:20210925163827j:plain
〈参考〉横浜ワールドポーターズWMSアクアリウム アンダーウォータースペース

目がクリッとして鼻づらが前にある感じが、THE・おさかな!って感じで。
…なのだが節操なく左右に動き回るためろくな写真が撮れない。
そういえばチゴダラかエゾイソか論争、どうなったやら。
だってどうみてもアイナメではないからな、タラだもん。


最後にド肝を抜かれたのはタッチプールのコーナー。

f:id:saran-p:20210820105439j:plain

ヒトデやヤドカリならいざしらず、生きた高級食材を密漁体験♪とは。
ヤーさん、ボーなんとかさんは、早速ここで練習だ!

f:id:saran-p:20210820105642j:plain
f:id:saran-p:20210820110338j:plain
無許可操業ならびに斡旋幇助


さすが鮮魚卸加工業の強み。老舗水族館でもやりづらかろう、
マツカワはこうやって優しく触ってくださいねー♪」なんて指導を聞いたこともねい。

f:id:saran-p:20210820105713j:plain

1枚1万円超で取引されて赤坂料亭行き、アベちゃんアソーさんも舌鼓の、超高級魚です。
ウイルスにかかったのをしらないで羊に触るな!の動物園とはドえらい違い。


しかもこの水槽、なんの理由で、中央ドームにらんちう!!

f:id:saran-p:20210820105556j:plain

っはっはっは、なかなか斬新で面白いと思います。
学びの磯に背びれのねぇ魚がゆらゆらと…並べる意図がわからない。

なんで?なんで? 海の魚と比べてみようってこと?
どっちが高級か当ててみようってこと? 懸命に考えたが、わからないから面白い。
ジュラシックパークマルチーズがいたら笑うだろ、まるでそういうことよもん。

あんまりのこころさむさに悲しい色の水が湧き、飼育係に真意をほぢくり問うたところ、
「これは、えー、まー、その、」テヘペロ。あっはっはっは。



このあと食堂にて、定食と迷ったがせっかくだし特盛り海鮮丼をオーダー。
丸ごと食べる水族館。美味しさ以上に感動したのは、わかってるネェ…

f:id:saran-p:20210820113042j:plain

…このしょうゆ瓶! キッコーマン榮久庵憲司
やっぱりこの容器は日本の食卓を美しく彩る造形だ。 
さりげなくシンプルで機能的。食事の見栄えを邪魔しない。
よいものは、和だのレトロだのグッドだの、んなもの悠々と飛び越えるんである。


食い物屋が水族館をやるのと、水族屋が食い物館をやるのとでは、
なるほどこういった細部に如実な差が宿るわけだな。

水族館の食事って今ひとつじゃんか。
具体例では済まないのでありがち例を言えば、やれ、
ペンちゃんギンちゃんアシカさんのシ~フ~ド夢いっぱいレストラン、
フライドポテぃト、いるかさんカレ~、ピラフに旗。バカみたいでしょう?
我ら島民、今しがた見てきたばかりの地味な魚に、醤油垂らしてカッ喰らえ!



戴きました後はもちろん購買コーナーに立ち寄り、
乙な釧路ギフトを日頃お世話になっ\キョー!ピッピ!/
f:id:saran-p:20210820111848j:plain

日頃のパーカッション鍛錬ならびに甘いおやつ食ッション鍛錬の成果が実り、
とうとう味わい深い一夜干しへ至ることと相成った熟成海鮮くま之助
大洗にて食らった水族無念を経ての尋常ならざるテンションに、
カリフォルニアが大歓声(オーゥからのイェー)に湧いた。

     \キョー!ピッピ!/
f:id:saran-p:20210820111921j:plain

やあ、小さい小さいと思ってきたキミも随分と成長したものだが、
忠告しておこう。その忍法にしてキョーピッピは大きく間違っている


    \キョー!ピッピ!/
f:id:saran-p:20210820111940j:plain



釧路ルポルタージュは次回まで続きます。
もともと何をしに行ってどんな成果を得てきたのか。
お伝えできることと、今はまだお伝えできない裏の事情がある。

f:id:saran-p:20210820111951j:plain 裏の事情










    サ ー ラ ン ギ ー 図 鑑     

★バイオリンは皆さんご存じのあの形状にほぼ定まっています。しかしサーランギーは製作者・時代・地方によって様々な自由形が存在し、今なお進化を続けています。特に弦数や配線は個体によって全くまちまち。これは、先人に学んでこう作らなければならない・本場の本家本元ではこれが正しい・こうでなければ本物の価値が無い、といった固定概念に縛られていないためです。ひとくちに捉えられないそれらをサーランピーでは「サーランギー属」と総称しています。

こうして並べますといかにもアジア諸国調査で得られた現地サンプルに見えますが、なんと殆どが日本国内で発掘されたものです。日本人の技術で修理を施しました。…そう言われると急に萎えますでしょう? みんな興味本位で取り寄せて結局すぐ手放しちゃうからこういうことになるのです。

しかもこの中には当方が捏造したオリジナル楽器をまことしやかにねじ込んであります。果たしてどれが現地の風薫る本家本物のお宝で、どれが世にもいかがわしい贋作か? 鑑定やいかに?…といったこだわりは、どうにでもなることですし、実のところどうでもよろしいことなのかもしれません。



チーペスト号  名古屋の誰だ号  結局ウチに号  

ボロ号  55号  黄泉号

グランピエ号 ジョギヤ 前方後円ジョギヤ 

カリマンタン号 恵さんでしたか号 そそるスリム号 

ドードゥロバナム ドゥカン号 サランガ

サランガ・ペタンコ エレクトリック チカーラー

チカーラー(近代版) サローズ アフガンサリンダ

ネパリ くさっぱら号 さらん弓(さらんきゅう)

サランダ  擦弦仮面 ダルマサンガ サランダ

ディルルバ エスラジ タール シェナイ

エスラマ ベラバハール カマイチャ

ラーヴァナハッタ ペナ エスラール
プールヴィーナ バリアジアン号 サラウドン
ストゥーパ号 ドドバシキメラ





    文 化 へ の 冒 涜 で は ?     


サーランギーの化石(カンブリア期)


いいえ、全く冒涜にはあたりません。サーランギー属は進化を歓迎し、地域毎に異なる展開を許す楽器群です

民族学・民俗学では、創作の混入は許されず、ありのままを正確にサンプリングすることで解明に努め、敬意を払います。つまり研究者はあくまで傍観者、せいぜい中途参加者であって、真の当事者にはなれません。研究者が自ら文化に手を加え、研究対象を自分自身とし、文化の歴史を塗り替える、これが許されるなら何だってやりたい放題になってしまいます。そのため研究者は、専門性・正確性への拘りにばかりにプライドを置き、しかし自分では大した表現が出来ない、融通の効かない方向へと人格形成されがちです。異文化理解を唱える本人が無理解とは皮肉なもの。サーランピーではこの状態を「スウェーデンポルノ女優のスリーサイズを精緻に暗記した童貞」と呼び、陥らぬよう自戒しています。

だども、オラ、この楽器がこの島でどう進化すんだか夢みちょる真ッ当事者の日本民族だで。何をどう作ろうと直そうとオラほの自由だ。オラが村の遊びがまんまこの楽器の進化の歴史になるだ。「インチキ業者」「思い上がるな」「現地の文化に失礼」「1人で騒いでるだけ」とお感じなのは、ひとえに貴方の心が許さないから。なにせその現地をはじめ世界各国からウチ宛てに「サイトを見た。修理はできるか? オリジナル楽器のオーダーは可能か?」と打診が来ます。もちろん断りますよ。てめーでやれっ。もしくはてめーの村の良さでやってみれっ。…そうすることがいつしか文化となるのだから。