◆ インド発祥の多弦胡弓「サーランギー(Sarangi)」類の話題を中心に、世界でここだけ前代未聞の怪研究・珍開発の数々を発信し続ける異常ブログです。同楽器取扱いの急先鋒にして生物学者や変態ケモナーとしても知られる異常造形作家【川崎ピースケが執筆運営しています。
研究テーマ:1)楽器「サーランギー属」、2)海のダンゴムシの仲間「水産等脚目甲殻類」、3)多肉・塊根・平行、栽培から造花まで「珍奇植物」、4)原材料・愛玩対象としての「羊」 、5)獣人表現「ケモナー」 、等を題材としたデザイン論と実践、特に生物型や生物利用の意味について。議題は多岐に渡り、追究の範疇としてエログロを含みます。* 近年(2)〜(5)の構想がだいぶ具現化したので、2023年から(1)の分野に戻りアプローチを再開できる運びとなりました。
★ 1記事内1主題の場合と、1記事上に短文加筆を重ねる【近業掬イ】(きんぎょうすくい)の場合がある。繁忙時はどうしても後者です。
★トップページには最新2〜3記事のみ表示。過去記事は【アーカイブ】で総覧できます。
★ YouTubeなど外部埋め込みがクソ多い記事は、お使いのクソ環境によって読み込みにクソ時間がかかります。クソしてお待ちくださいませ。


ああだからこう? 本物・偽物? 決め捨て御免ゴリクソ観念ケツァナカラプ~ント薫るウンポ星人



ブー。正解は「ウロコ取り」でした。

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いつかどこかにとジャンク箱に眠らせたまま出番無かったのと、
サリンダの緒留め金具を多弦仕様に改造する要求が、今ここに合致したのであった。

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当然ウロコ取り具がサリンダの尻カーブに合うわけないから、
叩いて、曲げて、グラインダとルータで削って、尻に合わせるんです。


次に肝心の弦掛け構造だけど、この↓写真の前段階までは、

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ウロコ取り刃の1粒ずつをフック状に加工する算段で進めていました。
しかし削り途中で、…だとちょっと弱そうだな… と思い立ち、作戦を急遽変更す。

すなわち、刃の横ツラに小穴をあけ、互いを貫いた閂(かんぬき)に弦を結んだ方が、
多弦取り回しの利便性と弦の張力の分散率が高かろうと判断した次第。


そうして、こんな感じだわな。

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っぽいだろ?
偉大なる混沌インドのいったい誰先生がこんな工夫を教えてくれるん?
誰カーン? 誰ミシュラ? 聖おじさん?

ならびに俺の造作を肯定的に温かくご覧下さる皆様をしてまた、
HAHAHA! ピースケさんったら相変わらずおかしな人だなぁ~、
ウロコ取りを楽器のパーツにするなんて~
とホっクソ嗤いのことと存じます。

あのな、各位、考えてみやれ。多弦楽器の多くが金属の緒留めじゃんか。
リユース出来るならリサイクルよりずっと効率よいわけじゃんかい。
アルミニウムやPET樹脂がどう輪廻しとるかなんざ聞くだけ野暮だんす。

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鍛金・彫金ならまだしも、鋳金となるとだいぶ手間ぞ?
金物屋に注文出して、求めに応じた型から起こすわけぞ?
湯(=融かした金属)は何に変幻したってよろしいのぞ?
機械部品、観光土産、仏像にさえ生まれ変わってよろしいのんぞ?
緒留めだろうとウロコ取りだろうと何に化けても差し支えんのぞ?
もし転用できるのであれば湯の工程が要らんわけじゃんぞ?

だのに、ピースケが何かすりゃ → 即ちHAHAHAになっちまう。
((( こうと決まっている → こう以外に無い ))) の観念に強迫されとんのよ。
楽器部品は音楽の部品だから → 料理用の部品とは全く異なるのだ、
調理器具は料理の用具だから → 楽器用の部品に使えるわけがないのだ、って。


同時に皆さん口を揃えて、

ピースケさんはデザイン畑なのに → なぜインド楽器に関わるのか?
インド楽器奏者なのに → なぜ修理製作まで手掛けるのか?
楽器の修理屋なのに → なぜ生物の論文まで書けるのか?
甲殻類の研究家なのに → なぜ家畜にまで好かれるのか?
おまけにどれもゆにぃく・ゆうもあ → 何者?? 何者?? あんた何者??

これも、本業1職の他は全て素人の趣味であり → 飯を食う1職こそ本業であり →
その1職のみが当該人物を肩書く
と疑わぬ人間観察をさも当然と捉えとるから、
要素や事象がニューロンよろしく繋がり巡る機知など、想像も及ばぬのだ。


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…っはっはっはっは、しかしこり↑は仕方ないか。すまぬすまぬ。
王英さんは去る博物ふぇすの展示2度に2度ともお越しくだすったし、
ニセ水族館員の制服を着て案内した俺の責任やもしれません。

でも[職業としての研究者じゃない]→ので→[文体もくだけて]るんじゃないわよ~。
ピースケさんの本業はアート方面 → だから生物は素人なので →
その道で稼いでないから → プロ流の理学文体では書けない、って感じかしら。


ちゃうのよ、こちとら文理両道持ち併せてんの。
大学をも脅かす学識知見と、堅めも砕きも自在の国語力、両方を備えた前提でバカを書く。
マニアックなオタク的没入でなく、総合デザイン表現として多くの手段を蓄えておき、
都度適宜、相応しく楽しい形で表現してるのさ。そこんとこ解ってもらえると嬉しい。

去る論文仕事の場合は、学術誌というキャンバスに、俺の血肉という画材を使ったまで。
読ませ・驚かせ・笑わせ・感心させ・ひいては貢献するってのは、ああやるの。
そして私はこの道のプロへッソナルです。ある側面に限れば、世界一のね。



ただし逆については亦た真の様相である。
学術各位の文体は杓子定規が過ぎてつまんねえの多いな、得てして実際。

それこそ決めつけでは?! と仰る貴方こそ、ならワクワク読まれて役にも立つ作品を世に送るまで。
無論おフザケは要らないが情熱すら伝わらないのは学術以前に文化としてまずい。
格式の隙間から自ずと滲んで薫ってくるものなのですが。

ええ、論壇はウケを狙う遊び場ではないとお叱りも戴きましょうが、それも逆さま。
専門性・正確性・権威性に一辺倒なあまり、イノベーティブな提案性では全く無能かつ臆病、
生真面目さを事なかれな先例踏襲に代えてしがみつくより他に生きる場所が無いんですよ。


とりわけ心配は博士の卵・若手ら。居場所と生き残りを賭けて日々焦っとるからか、
「研究はこうでなければならないので!(=先を越さないでェ~)」 の頑固な油膜でガチゴチだ。

つまり、驚かせ・笑わせ・感心させる技術に関してはとんと無教養な人材であり、
専攻を非モテの言い訳にしている。結果、せっかくの成果物が読まれない。
真似して無理してジョークを繰り出しゃ、その界面はじつに香ばしく活性しておいでだ。
ダダ滑り・クソ滑り・いつまでもヌルヌル…ひでぇこと言っとんな俺。

学術の機知、笑いの本懐は、一度洗いでキュキュッとジョイできてこそなのだ。
固い油膜はデザイン酵素のマジックリンでハイターにキレイキレイするべきなのである。


なんつってる間にホレ、楽器は概ねこんな感じダイ~ン。

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正直に言えよ。前とどっちが格好いい?
元のヘビかイグアナみたいな象さんとどっちがインド楽器らしい?

これもまた、海外は多様性!→ ひきかえ日本はダメクズ恥ずかし終わる国!
という固定観念に縛られた文化の架け橋さん達は受け入れ難い話だろう、
自国否定と舶来礼賛を原動力および自分らしさにすり替えてしまっているからな。

f:id:saran-p:20200730102734j:plain  ペグ頭の白丸は裁縫用のまち針

でも実際、行かずしてインド楽器をリデザインしちゃう日本人がここに居るわけだから、
それはもうありのままにご理解戴くしかねえじゃありませんか。

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どうなっていくかはもう分かるべな? 完成を待てコノヤロー。


左様、やれやれ拙頁サーランピーの文面さえ、今ここでいちいち挙げないが、
なんですか学歴ヒエラルキー? 何処で誰に習った? 云々に透かし裏付けないと、
私の言動の真贋を見出せず、信じられず、解せない方ちらほら。

ウンポ~♪ と叫びつつバカが執筆と思われときゃ気楽だが、言ってると本当に、
キミは見下せる格下だから教えてやろうと説法垂れ始めるほどに世間様はウンポだからな。
テメぇのお粗末なステぇタスで誰それと一喜一憂ドングリ競争なぞウンポの極みよ。
俺が一次ソースだってのに張り合おってんだからね、あ~あ、ウンポウンポ。

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そうそう先日、屁かと気張ってパンツに少々ウンポ(一次ソース)を漏らしたので、
次回その特集記事を組みます。人様を脱糞ヒエラルキーで値踏みするもんじゃない!



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HAHAHA、大先生、今度は植物のご研究ですかぃ? うるせい。

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植物は完全に趣味です。やっぱり小学生くらいからのこと。
動物と楽器に興味が寄っちゃったので本腰には取り組めなかったけど、
サボテン・食虫植物・エアプランツ・多肉植物へと興味が及んで、
急に始まったり急にやめたり急に再始動したり。寸暇にぼちぼちね。

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実際この↑「十二の巻」はその小学生の頃に行った伊豆シャボテン公園の土産だから、
もう30年以上は生きてます。この手は適当にすっぽって時々お水パシャで丁度いい。
植物はあまり可愛がり過ぎてもダメなんだということをこの品種から教わりました。

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加えて、ガーデンセンターの売れ残り300円とか、ダイソーの枯れかけなど、
別段欲しくないのになぜかピンときた落ちこぼれを介抱することもある。
駄目で元々と試しに連れて帰ると思いのほか蘇ったりすんだわ。

例えばこの丸こいの↓は原種系シクラメン。通常は花を永く愛でる目的で、
芋っぽい塊茎をすっかり埋めて栽培する。が、この塊茎を鑑賞する方法を試したく、
売れ残って淋しく枯れ込み棚の端で泣く泣く休眠していた鉢を安く譲ってもらった。

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シクラメンって塊茎が見どころなのに、埋めるとしなびて、酷いと腐るんだわ。
排水口のネット3枚被せて遮光すりゃ埋める代わりになるんじゃねえかと思って。

植物は花を鑑賞するもの → 葉は脇役、茎は支え役、根は裏方、という固定観念だな。
どうせ売れずに枯れ腐り逝くんなら実験してみる価値あるじゃない?


おかげさんで現在ベランダは自然と適当の力おもむくままに、
勝手に生えてきたシダまで参加して雑多わやくちゃに生えとるですよ。

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オニヤブソテツ? イノモトソウ? わからんが元気にしとりゃいい。
せっかく生えてきたのだからようこそ摘まずに育てておくわけだ。

が、わざわざ雑草を採りに行くパターン↓もある。

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このコミカンソウ (ナガエコミカンソウ?)は本来、雑草中の雑草。
繁殖力が強く、花壇のおばちゃまが怒って芽を引ッコ摘む代表格です。
イヤねぇまただわ… ここにも… グヌ~ッやんなッちゃう!! 目に浮かびます。

でもこうして鉢にふんわり植わってるとこりはこりで愛らしいじゃんか。

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と銘打ってみたんさい? おばちゃまアラ素敵と買ってくかもしらん。
これをやりたいがために去年近所の車道で1株かっぱらって鉢に据えて、
鉢に種が落ちるでしょ、で今年このモッサよもん、やっぱすげえんだなぁい。


こういうのも、栽培品種 → 鑑賞価値ある綺麗なものだから愛でるべき、
雑草 → 汚くて無価値むしろ有害だから殺すべき、の思い込み
かと思うんだわ。
花壇という固定観念に入り込む厄介な雑念と捉えて排除を決め込むのでなく、
鉢という独立したアイデンティティーを与えれば鑑賞価値が付き、置き場所も自在。

頭からごなしちゃったら道端の何気ない美に気づけないからな。
俺の庭で真に駆除すべき雑草は、髄から天井を覗くための葦だけだ。



あっでも園芸品種は好きよ、それはそれさ勿論。悪さをする雑草は抜くべさ。

f:id:saran-p:20200729091926j:plain  オベサ

ただ俺、巷の植物好きさんと明らかにズレとるようなのは、花。
花をあんまし好きじゃなくて、無理に要らん。咲きゃオッ頑張っとるな程度。

皆さんったら、これ花は咲くの? 花はいつ? 花は? 花は? ハナハナハナハナ仰るけ。
しまいにゃ花が咲かないんじゃつまんないじゃない!等と喚き出す始末。
なになに、もともと特別な花を咲かせることだけに一生懸命になればいい?
左に曲がった真っ赤なケシの花、オンリーワンですなあ。俺は遠慮しときます。


っせい。植物の真の魅力はなぁ、よ、よ、よ。しかるにその頓狂に酔狂せよ。
先のシクラメンだって花どうでもよかれと買ってきたのだ。咲きゃ嬉しいけどね。

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とりわけ近年グッときているのはアフリカ産のクソ簡素な類なんだ。
靴ベラみたいな葉が年に1~2枚出て終わりっていう、それだけかいの極致。

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例年ハエマンサスの鉢は床面に直置きだったが今年はナメクジラ複数頭のご到来に遭い、
慌てて有り合わせの薬を撒いたら余計に傷みと散々で、風通る棚置き式に変えた。
母体の球根が健康なら葉は新旧が毎年入れ替わるので心配ないのだが、
母体まで病が及ぶとかなわぬ。傷んだ葉を切って乾かし、次年度の葉を待つことに。

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と、おお、もう次の芽が来とる。すまんな、今度こそ無傷に育てよう。


こちら↓は収斂的な別科、見た目からマッソニアの一種なのだろうと買ったら、

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「レスノヴァ・メガフィラ」っていう知らない植物だった。
2枚の葉が若干斜めに向かい合うのはおそらくこの種の仕様と思われる。
時計に例えるなら3時前か。メガフィラ2:50!!

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“火星人” の銘で知られるフォッケアだが、見事なブス苗です。
むしろ ‘火星犬の糞’ といった風貌でひねり上がり、それ故か売れ残っていた。
この先どうなりたいものやら知らん。火星人も知るまい。


他にそうさな、植物マニアもほほうと頷く珍ったら、クッソニアかな。

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クッソニアも同様にアフ… 本当だって、そういう学名なんだ。
さては信じてないな? 日頃クソクソ言っとるもんだからって。

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流通上は多肉扱いのようだが佇まいから察するに木本植物かと思う。
ヘンテコなのは葉だ。湾入の形状が、なんというか、規則的に不規則。
よく見ると不規則性に規則性があるんだ。語弊ある表現で申し訳ないが…


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というわけでNHK趣味の園芸でした。クッソ狭いながらもぼちぼちやっとります。
どの種においても心がけているのは、やれ名前・豆知識・価格・珍凡云々より、
そいつがどう生きたがっているかだ。最低限の手入れで応えてやり、

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実際こうしてクッソ逞しく新芽を吹いてるようだから、まあいいのかなと思う。

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仕事に疲れたらこの狭小ベランダにすっぽり入る寝椅子を広げ、
怪植物に囲まれながら怪植物の図鑑を寝っころ読むことも。
豹柄パンツ姿を下校途中の女子中学生にハッと気づかれたりするが、かまわんさ。
おめえらの芋っぽいジャージ姿とどっこいどっこいだい。



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と同時に、上記とは真逆の観点から注目してきた植物群がある。
フェイクグリーン ・人工観葉・造花。つまり偽物です。

私はこの類が嫌いでした。いかにも安っぽく、貧祖でさもしく、いやらしいだろう?
ところがここ最近は製造クオリティが物凄く上がってて、遠巻きには見紛うことさえ。

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なんだ偽物か…と皆さんバカにすんじゃん、じゃ作れって言われたら作れるかって話。
食品サンプル職人さんさえ、料理はどうにかなるが瑞々しい生花の再現は難しいと伺います。


ある時ふと考えたんです。人生一発、俺の体を被験台に実践してみよう…

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 | A)本物だが枯れかけて羽虫もわいた観葉植物が部屋の隅にひと鉢。
 |
 | B)部屋いっぱいに茂っているが、全部ニセ・まがいもの・人造物。
 |
 |  ……果たしてどちらが心安らぐだろうか?
 |

視覚認知っつのはまったく適当なもんで、

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個々には真っ赤なフェイクでも、茂らせると植物園で過ごしているような感覚に陥る。
植物から発されるマイナス何ちゃらはこの場合あまり関係がない。

(A) はバブル時代の浮き足立ちとその終焉を感じます。
曰く、イマドキシンプルに観葉植物がオシャンティ〜お立ち台〜なんちって〜。

流行りのミニマリズムや断捨離ズムとも真っ向から対立した態度ですね。
あんなもの、己の存在意義の薄さに苦しみ、そのくせ自分の肉体だけは捨て惜しみ、
生命維持を他者サービスに依存しておいて、結局なんとまあ厚顔無恥ではないか。
疫病で社会が止まる不便にせいぜいアレのおかしさをお気づきでしょうのう。

そりゃ世間様のセンスの無さにはこっちまで余計に精神を病むさ。

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ところが今度の試みで不思議とラクになってる面がある。
嵩じてベッドは人工芝、ベッドサイドにいきなりバナナの木が生えてます。

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自分の手品で自分を騙して、ワシもまた愚かじゃて。平成狸合戦がこんなオチだったっけな。


果ては架空の珍奇植物すら捏造してしまう始末。

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▲左:Haemanthus usoxas (ハエマンサス ・ウソクサス)
 右:Haemanthus haetehens (ハエマンサス・ハエテヘンス)

これは造花のランに用いる葉っぱ部分のみで作った偽ハエマンサス2種。
鉢に植えこむだけでこれはこういう実在の品種に見えてきちゃうだろ。
花? 花はそうさな、500年後に咲くんじゃねえのか。


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▲右:Haemanthus giganteus(ダイオウマユハケオモト)

こちらは葉っぱ型ランチョンマットを2枚合わせ、特大の鉢に据えて。
南アフリカの荒野にこんなんベローッと自生してたら楽しいじゃんか。
で、なぜ日本人はこんな雑草を珍しがるんだ?と現地ガイドに呆れられようぞ。

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めくると小物入れになります。キミだけの宝物をここに収蔵してくれたまえ!


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▲奥中央:‘Merdolino’( = ‘うんこちゃん’ 。作・ステファノ・ジョバンノーニ)
 手前左:Ladlella tenebra (ラドレラ・テネブラ。銘「宵の御玉」)
 手前右:Spatulea albacolluma(スパテュレア・アルバコルマ。シロクビヘラダチ)

奥はALESSI社のひときわふざけたデザイナー氏による便所ブラシ作品だが、
手前のレードル草とスパチュラ草は俺が作ったもので、まるくそ何の役にも立たぬ。
水やってんのにまるで成長しないの。っかしいなあ、っかしいなあ。


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片隅では緬羊事業を展開。当牧場では手乗りヒツジの生産に取り組んでいます。
ベッドの芝生を食べ、出した羊グソが、植物たちの土や肥料になるのです。

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異様に大きく育ち過ぎた個体も一部見受けられますが… 肥沃な有機サイクルの賜物ですね。


そうだ。作ろうとして放置してた捏造植物があったっけな、
この機会にザッと作っちまうべか。

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皆さんは日頃、ご自宅のヤシの実をどのように爆破処理なさっていますか?

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猿に力一杯ぶつけて嗤うのも痛快ですがそれだと猿が突っ伏すだけで退屈ですし、
どうせなら見たこともねえ植物でも勝手にでっちあげませんか。


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まず半分にぶった切ります。内部のココナッツを傷つけないように…

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あれっ。っはっは大ハズレ。みっちり繊維だけという驚きのポテンシャルでした。
新婚さんいらっしゃいの賞品がたわしだった時の気分です。

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片方はこのまま使用。もう片方もままでよかったのですが、

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いたずら心ゆえ、今回はざっくり緑色に塗ります。

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で、手元にたまたま破けたゴミ袋があったから、どうせ捨てるんならこれ使って、

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成長に応じて皮ムケる習性にしてみようか。気味が悪いやあ。

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各種塗料のほかにベビーパウダーを擦り込んだり、

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土を使って味と深みを… あのね、植物のこういう下の方の土汚れは、
本物の土のテクスチャーには敵わないんだよ、どんな画材を使っても。
ただし土のみだと嬬恋とれたてフレッシュ高原野菜どうぞみたいな印象になるから、
今回はもっと白ばんだ、石灰質な礫岩帯からモッコシ8年のイメージが欲しい。

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ダイソーの人造ミニ鉢からちぎった葉をまばらに植えて、
そうだ、トップにひょろっと頼りないお花でも挿そうか。
だいたいこの手の植物は、えっアンタその図体でこんな花なのか?って変な花が咲くんだ。


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▲Dorstenia hicorokii(ドルステニア・ヒコロキー、銘「頭山」)
塊茎は脱皮しながら単体で肥厚し枝化しない。成長した個体は花茎基部が窪んで池状に水分を蓄えるが、集まった昆虫や小動物がうるさくてうるさくてかなわねェってンで、自らの池に飛び込んで自滅する。種小名は八代目林家正蔵博士に献名。*苗提供:大根太太太夫 (おおねぶと・ふとしだゆう)さん @上方園芸 林家


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▲Quetzanacara quehaetlus(ケツァナカラ・ケハエトルス)
中央肛部よりツル性の枝葉を生ずる。7~8月に開花、たいへんに臭い。塊根は深夜に這い出して冷凍庫を開け、きちんと閉めないまま明け方に土中に戻る。*苗提供:ゲリダップン・モレヤーン・プーント薫さん @チェンマイ

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っはっはっは、ヤシの実からは絶対こんな芽は出ません。
だけどそう断言して想像を潰してしまったら創造はおしまい。
こんなんいかにもソコトラ島やらカオヤイ公園にぽっこり生えてそうじゃんかい?

ヒコロキーもケツァナカラも多肉即売会では人気の珍種だ。
コーデックス愛好家がゲリ脱糞プ~ンと漏らしても行列のこと必至にして必死。

特にケツァナカラはゲリダップン夫妻のご尽力なくしては出会えませんでした。
奥さんの薫さん(旧姓:尻毛さん)は東南アジアのビザールプランツを追い求め、
遂にはタイ現地で結婚した女傑。物凄い匂いの珍種を見つけては日本に送りつけるんだ。
旦那はエビ養殖の傍らドリアンを半年じっくり煮込む濃厚ジャム開発でひと儲け企んでいる。


育て方に詳しい方、是非教えてください。教えられるもんなら!



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っはっはっは、妄想の多肉。なんだかレオ・レオニ著『平行植物さながらだ。
といえば魚のお話「スイミー」が著名な作者だけど、レオレォ…なっなになになんですと? 
あ~読んだ読んだ子供でも描けそうな簡単ヘタウマタッチのガキ向け絵本ねって?

ばかもん。そんなん仰る人こそ図書館で『平行植物』に目を通しんしゃい。
しかしそんなん仰る人じゃ覗けぬかもしらんな、あの気の触れた世界の入り口さえ。
見ようともせん人に、見えそで見えぬ時空のバランスにおぼろげる植物譚など。

そしてそれとあれとが同一著者レオレオニであることに大いに戦慄するがよろしいがもん。
氏がどれだけ世を憂いてあれら鋭敏なセンスの作品群を送り出したことか。


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ふと思えば捏造植物いわばボタニカ・プラスティカ達もまた有って無いような、
‘もののかたち’ と ‘もののあはれ’ の間に儚く浮かぶ泡沫 (うたかた) の様相だ。
有るようで、無いようで、塵に消えたかと思うや、いつまでも海を漂ったり。

かたや、本物か?偽物か? なんでも鑑定ン万円に血眼な衆のさもしさよ。
本物 → 素晴らしい価値がある、偽物 → 無価値なゴミ同然、なるゴリクソ観念の代物。

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ヒコロキーの脱いだ皮がビニール袋だったなんてもう信じられんだろ?
そりゃおめぇさんビニール袋を、弁当の包みをくるむより利用価値が無いと思っとるからな。
樹脂は様々に姿を変えて、我々の生活を知れず支え彩ってくれているのだ。
物も人もじゃんじゃん捨てろと息巻くミニマリストどもはそのことを大きく忘れている。


おう、おう、鼻につくのも宿命さ、真理の花はたいへんに臭い(7~8月)。
かく申すピースケなる男は、本物か?偽物か? 等と囁かれたこともございます。
本質を見極むる目を持てば真贋なぞに動じず、模造乱造をして想像に遊ぶも自在。
むしろ出来ないことをやれる、これは作り物ならではの大変な強みなのである。

喧騒をよそに、我ら空想化ケ学の旅人は…

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ま、余分に考え過ぎではある。今回は雑多なモチーフながら一貫通底した、
固定観念や先入観に惑わされるな》のメッセージに打ちのめされてもらえりゃ御の字よ。

だって便所にいきなり両生類いたら愉快じゃんかい?
入れる便所玉を青(ソープの香り)から緑(ライムの香り)に変えて再登場です。
緑色の方が藻まみれ沼っぽくてよろしいや。作り物なら便所の夢も自在なりけり。
水換えは用便と同時だから手間が掛からないし、餌やらなくても死なないのが助かるな。


ニーチェ教授もこう仰るじゃないか、



楽器の尻にうろこ取りを添えて人生を旅せよ。

花壇で腐るくらいなら、作り物を鉢に植えたほうが余程いい。

お前が便所を覗く時、山椒魚もまたお前の糞を覗いてくるのだ。


          フリードリヒ・ニーチェ(1844 - 1900)





仰らねえっての。どうせこの世は幻だ。








    サ ー ラ ン ギ ー 図 鑑     

★バイオリンは皆さんご存じのあの形状にほぼ定まっています。しかしサーランギーは製作者・時代・地方によって様々な自由形が存在し、今なお進化を続けています。特に弦数や配線は個体によって全くまちまち。これは、先人に学んでこう作らなければならない・本場の本家本元ではこれが正しい・こうでなければ本物の価値が無い、といった固定概念に縛られていないためです。ひとくちに捉えられないそれらをサーランピーでは「サーランギー属」と総称しています。

こうして並べますといかにもアジア諸国調査で得られた現地サンプルに見えますが、なんと殆どが日本国内で発掘されたものです。日本人の技術で修理を施しました。…そう言われると急に萎えますでしょう? みんな興味本位で取り寄せて結局すぐ手放しちゃうからこういうことになるのです。

しかもこの中には当方が捏造したオリジナル楽器をまことしやかにねじ込んであります。果たしてどれが現地の風薫る本家本物のお宝で、どれが世にもいかがわしい贋作か? 鑑定やいかに?…といったこだわりは、どうにでもなることですし、実のところどうでもよろしいことなのかもしれません。



チーペスト号  名古屋の誰だ号  結局ウチに号  

ボロ号  55号  黄泉号

グランピエ号 ジョギヤ 前方後円ジョギヤ 

カリマンタン号 恵さんでしたか号 そそるスリム号 

ドードゥロバナム ドゥカン号 サランガ

サランガ・ペタンコ エレクトリック チカーラー

チカーラー(近代版) サローズ アフガンサリンダ

ネパリ くさっぱら号 さらん弓(さらんきゅう)

サランダ  擦弦仮面 ダルマサンガ サランダ

ディルルバ エスラジ タール シェナイ

エスラマ ベラバハール カマイチャ

ラーヴァナハッタ ペナ エスラール
プールヴィーナ バリアジアン号 サラウドン
ストゥーパ号 ドドバシキメラ





    文 化 へ の 冒 涜 で は ?     


サーランギーの化石(カンブリア期)


いいえ、全く冒涜にはあたりません。サーランギー属は進化を歓迎し、地域毎に異なる展開を許す楽器群です

民族学・民俗学では、創作の混入は許されず、ありのままを正確にサンプリングすることで解明に努め、敬意を払います。つまり研究者はあくまで傍観者、せいぜい中途参加者であって、真の当事者にはなれません。研究者が自ら文化に手を加え、研究対象を自分自身とし、文化の歴史を塗り替える、これが許されるなら何だってやりたい放題になってしまいます。そのため研究者は、専門性・正確性への拘りにばかりにプライドを置き、しかし自分では大した表現が出来ない、融通の効かない方向へと人格形成されがちです。異文化理解を唱える本人が無理解とは皮肉なもの。サーランピーではこの状態を「スウェーデンポルノ女優のスリーサイズを精緻に暗記した童貞」と呼び、陥らぬよう自戒しています。

だども、オラ、この楽器がこの島でどう進化すんだか夢みちょる真ッ当事者の日本民族だで。何をどう作ろうと直そうとオラほの自由だ。オラが村の遊びがまんまこの楽器の進化の歴史になるだ。「インチキ業者」「思い上がるな」「現地の文化に失礼」「1人で騒いでるだけ」とお感じなのは、ひとえに貴方の心が許さないから。なにせその現地をはじめ世界各国からウチ宛てに「サイトを見た。修理はできるか? オリジナル楽器のオーダーは可能か?」と打診が来ます。もちろん断りますよ。てめーでやれっ。もしくはてめーの村の良さでやってみれっ。…そうすることがいつしか文化となるのだから。