◆ インド発祥の多弦胡弓「サーランギー(Sarangi)」類の話題を中心に、世界でここだけ前代未聞の怪研究・珍開発の数々を発信し続ける異常ブログです。同楽器取扱いの急先鋒にして生物学者や変態ケモナーとしても知られる異常造形作家【川崎ピースケが執筆運営しています。
研究テーマ:1)楽器「サーランギー属」、2)海のダンゴムシの仲間「水産等脚目甲殻類」、3)多肉・塊根・平行、栽培から造花まで「珍奇植物」、4)原材料・愛玩対象としての「羊」 、5)獣人表現「ケモナー」 、等を題材としたデザイン論と実践、特に生物型や生物利用の意味について。議題は多岐に渡り、追究の範疇としてエログロを含みます。* 近年(2)〜(5)の構想がだいぶ具現化したので、2023年から(1)の分野に戻りアプローチを再開できる運びとなりました。
★ 1記事内1主題の場合と、1記事上に短文加筆を重ねる【近業掬イ】(きんぎょうすくい)の場合がある。繁忙時はどうしても後者です。
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帝国狸化大デザイン学部ようこそ夏の高温多湿カリキュラム :インド音楽ヒヨコ豆科/素人オーブン陶芸科/粗大ビンボー内装施工科/悪魔羊毛ドロくそバイキン入浴科



うーむ。やあ~、我々は皆、歴史に生まれた歴史の男でございますな。
今まざまざと滔々と、混沌の渦中にござるのであります。

たかをくくりきり肥大した彼の地の自己愛はちょっと突き放されただけで憤怒の矛先を失い今さら大慌て。
そして所謂レジームど真ん中に生きた諸先輩方は時代の変化に泡食って茫然自失。
100人に聞きましたら90人超が絶交に賛成とはさすがの関口宏も日曜朝とて肘の置き処に困るよな。
曰く、軍靴の音が… ザッザッザッ、ザッザッザッ(パージェーロ、パージェーロ)。


すんません俺ミリタリー嫌いじゃねえもんで、今ちょうどチェコ軍のリュックを洗濯しとる。

f:id:saran-p:20190729123323j:plain  混沌の渦に巻かれ…

軍備って、地味ながら機能的で余計な装飾が無く、そこに却って素朴で健康的な美が宿ります。
おかげさんで持ち物とりわけリュック類はきまってカーキ、オリーブドラブ、コヨーテばっかし。
キミいっつもそんな色だよねェと笑われて本当にそんな色ばっかし。

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…右翼? 帝国賛美?
や、かの柳宗理先生だってコルビュジエの本を背負って戦地に赴かれ、
米軍のジープを見て、こりゃかなわねえ、のち永く愛車よ、有名な話。




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まあいいや。ほい、すっぽっててこんだけたっこむですよ。

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ヤギの皮膚と相談しながら、徐々に弦を巻いては緩めて、沈むのを待つんです。

いつだったか水で濡らして弛ませる?などとテキトー仰る方がちらほら。
んだったらやったんさい、みたんさい。取り返しつかんことになって、
面倒になって嫌んなって飽きて邪魔んなって古道具屋に売っぱらうんじゃろがい。


皮張りと弦の初張りは、梅雨時から初夏のぐずついた日柄に行うようにしています。
ぐずついた日柄に張れば次のぐずついた日柄にも同様のコンディションを保つけれど、
きっぱり乾燥する頃に張るとぐずついた季節に湿気ってコンディション落ちるんよ。


古木、死畜、金属と、季節や空気、ときに科学との対話に親しむ、
すなわち楽器作りをして既にラーガの追求は始まっており、むしろ同義なのだ。
単にインド好きですインド音楽やってます浸ってますナマステ~のレベルでは勉強不足。
ちゅうよりなにより、製作と演奏を別個に考えすぎとるんだと思う。

サリー着て線香焚いて雨季のラーガ頑張って練習しました聴いてくださいGaMaDaNi~♪、
や、いいのよ? 素晴らしいことじゃきに、どんどんやったんさいな。
しかし皆さんときたら楽器作りなんぞせいぜい下準備ぐらいにしか捉えとらんから、
ピースケさんは作る人なのにどうして弾けてそのうえタブラも叩けるの? とこうよもん。
あらゆる事象が繋がっている、とは思いもよらずヒヨコ豆カレー食うとるのよなあ。

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今年の7月は想定以上に空気がジトジトと湿気りはべれければ、
つきましてこいつこのまま、もうちょっクソばかし待機の判断に至れり。
落っこち=弦の張圧と皮の凹み具合とのバランスをもうちょっクソのみとぞ見定むるものとす。
問題ねえなと判断したらバーっと張りますけえ。



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見定めの間、なかなか手をつけられないでいました他の造形を同時に進めけり。

まずは陶芸…といってもヤコのオーブン陶土ですが、
卓上電動ろくろが安く手に入ったので早速キッチンで独り片岡鶴太郎をば。

f:id:saran-p:20190729123108j:plain 心が、クソ楽しめと、言っている…

この素材はどうやら今後いろいろと応用が効きそうで以前から使ってみたかったのだが、
お手軽ホビー素材としてはなかなか曲者らしく、みなさん扱いに四苦八苦と伺う。
素材特性の勉強がてら、まず試しにゴブレットでも焼いたろかい思ってね。

かくして、

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陶芸教室に通ってもいねえのにいきなりそこそこの物体が立ち上がる。
作務衣のヒゲ師範は「きみ、やってた? まずは基本をワシの教えたとおりに」とムッとすんだろうけど。

大学ん時の手習いです。実材実習といって、3~4年次の専攻選びに備え、
まず1~2年生どもをクラス毎に各種工芸短期お試しローテーションさせるのね。
陶磁・木・金属・布・樹脂(有毒につき現在はガラス)・インダストリアル・インテリアだったか。
陶磁コースは選ばなかったけど回転体造形が好きなのでノウハウだけよく見て帰ったろと思って。
この時の勉強が後になって木ろくろ工芸や金属ヘラ絞りにも役立ちました。

工芸工業デザインはどの専攻であれ異素材との相談や格闘が欠かせない道であるゆえ、
自分の分野しか知らない偏った世間知らず専門バカに育ってもらっては困るからだ。
インド器楽演奏の一本道は全てを捨てて極めて明瞭に専門バカまっしぐらだからなあ。


なお、これ↑はこのままこういう形の湯呑みにするわけではない。

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予め別途に作っておいた装飾をマウントするにあたり、割合・バランス・使い勝手をみるため、
ずいぶん大ぶりに作っておいて半ば乾かしてから、削って必要形状へ持っていくの。
それこそ柳宗理デザインに近いやり方かな。

陶芸は早い段階で欲しい形を欲しがるから使い勝手や形態のバランスをじっくり追わない面があるのよ、
だからみんなクソみてえな絵付けでヘタクソ誤魔化して、それを良しとして悦に浸って。
戦後に土くらいしか素材が無いから白無地の珈琲カップを焼いて百貨店に売り込んだところ、
絵が描いてないんじゃ半製品って言われてブチキレたってのも柳先生の有名な話。


土の造形は、梅雨時から初夏のぐずついた日柄に行うようにしています。
ぐずついた日柄にじっくり作ってプラ容器内でじっくり乾燥させると粘りある生地になるが、
きっぱり乾燥する頃に作ると表面や細部からすぐさま乾いてしまってすぐヒビ割れちゃうんだ。




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次ッ。

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こりはいったい何かと申しますと、粗大ゴミです。

角棒はビリビリのガタガタにくたびれたので取り外した障子戸の残骸、
長大な板はむかし親父が買ってきた隅っこ置き用サイドボードの残骸です。
恥ずかしながらウチの家系はインテリアのセンスちゅうもんをまるックソ持たないため、
デカく重く統一感ない形クソ悪いものを適当に買ってきよってクソ不便を強いられてきました。

壊して畳んで粗大ゴミに出そうとしたけれど、捨てるのにまたお金かかるの癪じゃんか。
エスニック&アジアンなロングローテーブルにでも作り変えて有効活用することにしました。


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まず腹立つ余計なたっこみを埋め戻して長方形にするでしょ、

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パーティクル板じゃみっともないので木口と木端を薄ベニヤの帯で包んで無垢板っぽくしちゃうでしょ。

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障子の枠だった角棒を削いで組んで梁と脚にするでしょ、

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これは寝っころ涼しい竹カーペットなんだけどもう汚いから切って丸めて捨てようかと思ってたので、

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どうせ切るんなら簀巻き状に切り出して、

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天板に貼り込んで、

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角を落として、

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秘密のアンティーク液を塗って磨けばたちまち、


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エスニックバリニーズなアジアンバンブーロングローカウンターサイドテーブルベンチチェアーなったやないの。
シャンティ~キャバテでエスノでサラ~ムなティラキタアムリタになっちまったやないの。

材料費・粗大ごみ処分手数料・家具導入代金、もしくはリフォーム設計費・施工費・人件費が、
スッポリまるまる浮きましたとこういうわけだ。つるセコーっ!

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浮いたお金はどうせアブク銭だしパーッと使おうとピンクコンパニオンをあげてのハーレム宴会を企てるも、
酒のアテにと配達予約したツナピコに誤って全額を投じてしまったためにコンパニオン代を捻出できず、
なにを馬鹿なことをやってしまったんだと大量のツナピコに埋もれて夜通し泣きじゃくる予定です。


木の造形は梅雨時から初夏のぐずついた日柄だと湿度のせいで歪むので、
精密製品を作る時は気を遣うものだけど(木工界では “暴れる” といいます)、
研磨の時に出る細かい粉塵に関してはそんな日の方が空気に乗って飛散しない傾向にあるな。
空気中の水の粒と木の粒が合体して落っこちるのか、何となく掃除がしやすいんだ。




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次ッ!!!

現地妻キャシーから刈り取ったエロ縮れ毛3年分をルンルンお洗濯タイム。
バスタブに常温の水を張り、まず1年分を一晩ちょい浸し置いたのですが、オエ~っ。

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浸し置いただけでこの悪魔水。そしてムーンと充満し鼻をつく動物園のかほり。
よほどヒツジ臭が好きでなきゃ風呂で洗うのはよしたほうが賢明だが、
俺はいいの。うふふ、あは~ん、まごうことなきキャシーさんのニオイ。


ただし見極めが大事よ、いつまでも浸けてたんじゃ悪魔水をグツグツ育てるだけになるからね。
水を換えて干し浸しを3回ほど繰り返してからのち、お湯と洗剤で仕上げ洗いをします。

洗剤はきまってモノゲンをモノゲンをと言われますがモノゲンじゃなきゃ駄目というものでもない。
俺はファーファの無香料・中性を使ってますが特に問題ないようですよ。
水道代バカにならんので排水はバケツに汲んで便所のクソ流しに活用するがよろしい。

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洗いあがった毛はザルに小分けにしてザルごと脱水機にかけ、
広げて干すとよいのですがウチ広げる場所がないので、
タワーにして風通しの良い所で乾かしています。


なぜ水に浸け置くかには理由が幾つか。まず当然、
付着したウンコや分泌物、夾雑物(ワラや餌の断片)を柔らかくほぐして脱落させるため。
と同時に、土壌エンガチョの命の元を断つためです。

“羊毛汚染生物の耐久休眠シスト時ならびに孵化萌芽時における対洗浄成績とその相違”
ってもチンプンやろうけ今少し分かりやすく平易に申し上げますれば…

前々回のとおり羊のモフモフ愛撫たるや、ばいきんまんとのスカトロレスリングの如き不潔っぷり。
明らかに体に悪いクソ菌クソ虫活躍チャンス待ちのカプセル状態で付着しているわけだが、
このカプセルがけっこう強くて丈夫で、ちょっと洗剤で洗った程度じゃ死なねえのさ。

ほら、草の種ってクソ頑丈でしょアサガオとかヒマワリとか。しかしその芽はクソ弱だ。
同様に菌や虫たちも似たようなタネ状態になってるわけ。
悪臭の主因はいつまでも残存するそいつらじゃねえかと思うんだ。


そこで俺はこういう感覚で処理してる。

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ちょっとやそっとじゃ退治できないカプセルくん達を、

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水にしばらく浸けることによって敢えて活躍スイッチ入れてやって、

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明るい人生設計に喜んどるところをワーッと流しちゃってから本洗いするの術。
その方が後々の洗い上がりが良い気がするんです。


羊毛洗いは、梅雨時から初夏のぐずついた日柄に行うのは明らかに不向き。
生乾きになって動物臭+雑巾臭オエ~必至になります。
狙うべき吉日はやはり夏のきっぱりカラッとピーカン晴れの日。
すぐ乾きよるし、後々の仕上がりも香りもよかですし、気持ちよかですよ。


また人間用バスタブで洗うことは、俺は研究覚悟でやってますが、お勧めしません。
ドキンちゃんカビルンルンの汚染大魔境になるおそれが大きいからです。
特にレジオネラが危険で、風呂の霧を経由して肺に入るからな。
( 防疫界では“エアロゾルに乗る” といいます)。
従ってシャワーで入浴を済ましバスタブをあまり使わない夏期にこの作業を行うこととし、
終わったら熱湯・塩素・乾燥攻撃によって追い焚き配管に至るまでしっかり消毒せねばならない。

…それ以前に、一度でも家畜のドロクソションベンにまみれた湯船に入れるか否かという問題ではある。





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以上のようにピースケさんは分野を飛び越えてほとばしる造形クソ魔法をひりだすのに日々多忙ゆえ、
ちょいちょい戴くライブやコンサートの告知メールにゆっくりお応えする時間は取れない。
第一そういうメールの人ってこちらのライブには9割方乗ってこねえからな、
自分さえよければアンタどーでも利用します来やがれの人にもう義理立てていられないんだ。


しかし江戸川ヒツジ連の新人ちゃんを口説く時間だけはどういうわけかたっぷりある。
どうしてだろうなあ、おっかしいなあ、おっかしいなあ。
あれから源氏名「はな」を与えられたカワイ子、最初からフレンドリーな個体ではあったが、
クソ狸おじさんの甘い言葉と巧みな魔の手によって、

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この春に赴任したばかりなのに早くもこのとおりの添い寝サービスです。
えっ懐いてるスゴ~イ!ことないよ別に。愛情深い子に対して愛情込めて接すれば誰でも。
逆に専門性ばかりが先行して実際の動物まして家畜ごときに関心の薄い人、
よりによって蹴飛ばす人(前々々回をご覧あれ)には、羊だっていい顔するわけがねえじゃん。


羊といえば相変わらずズートピアのエロ画像をお探しでお越しの皆さまクソ多数ながら、
どうかご容赦くださいまし、交尾丸出しの挿絵というのはウチではちょっと描けませんだに…

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ベルウェザー副市長がジュディやライオンハートとアッフンアッフン、逞しきご妄想は実に結構なれど、
上記の如くド汚いヤバ臭いクソ水を呈するヒツジの実態を鑑みれば萎え萎え辟易のことと存じます。
さえもなお副市長の残り湯ダッフンダッフンと仰るならウチのクソ水を分けて差し上げんでもないが…

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いっぱい舐めてね、ワタシの残り湯♪



あっそうそう、編集長とあーだこーだやいのやいのを経て、予定どおり進めばこの夏、
海の虫に関する報告をまた少しばかり専門誌に掲載してもらえることになりました。
今回は若干スプラッタな内容だが、これを敢えて示したからこそ言える逆転的概念があるのだ。

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俺はただ、奴らのささやかな暮らしについて、奴らから直接ちょっぴり伺っただけだが、
どうせ巷の動物ハカセさん諸氏ったら「ざんねんな」だか「最強ランキング」だか知らねども、
こっそり採り入れてさも最初から知ったように「なんと実はこの虫、…なのです!!!」と振る舞うのだろ?
その物知り知識とやらは全て、這いつくばって地道に追い掛けた研究者たちの努力の賜物なるぞ。




さーて、ポックンいよいよ今年40歳。お茶目でおしゃんぴぃな40歳。
そんな生きられると思ってなかったんで有難い次第ですが、
されば時間のある限り体の動く限りこの世に遺し還元せねばならんのだ、
悲しいニュースの山、どうせ壊れていく世なら、俺は創ったる、おかしな研究を。

ついては海外なんぞ行ってられないし海外からの依頼にも応えてられませぬ、
今この国の俺じゃなきゃ出来ねえことよもん、どんな偉大な伝統やら巨匠を持ち出されたって。













    サ ー ラ ン ギ ー 図 鑑     

★バイオリンは皆さんご存じのあの形状にほぼ定まっています。しかしサーランギーは製作者・時代・地方によって様々な自由形が存在し、今なお進化を続けています。特に弦数や配線は個体によって全くまちまち。これは、先人に学んでこう作らなければならない・本場の本家本元ではこれが正しい・こうでなければ本物の価値が無い、といった固定概念に縛られていないためです。ひとくちに捉えられないそれらをサーランピーでは「サーランギー属」と総称しています。

こうして並べますといかにもアジア諸国調査で得られた現地サンプルに見えますが、なんと殆どが日本国内で発掘されたものです。日本人の技術で修理を施しました。…そう言われると急に萎えますでしょう? みんな興味本位で取り寄せて結局すぐ手放しちゃうからこういうことになるのです。

しかもこの中には当方が捏造したオリジナル楽器をまことしやかにねじ込んであります。果たしてどれが現地の風薫る本家本物のお宝で、どれが世にもいかがわしい贋作か? 鑑定やいかに?…といったこだわりは、どうにでもなることですし、実のところどうでもよろしいことなのかもしれません。



チーペスト号  名古屋の誰だ号  結局ウチに号  

ボロ号  55号  黄泉号

グランピエ号 ジョギヤ 前方後円ジョギヤ 

カリマンタン号 恵さんでしたか号 そそるスリム号 

ドードゥロバナム ドゥカン号 サランガ

サランガ・ペタンコ エレクトリック チカーラー

チカーラー(近代版) サローズ アフガンサリンダ

ネパリ くさっぱら号 さらん弓(さらんきゅう)

サランダ  擦弦仮面 ダルマサンガ サランダ

ディルルバ エスラジ タール シェナイ

エスラマ ベラバハール カマイチャ

ラーヴァナハッタ ペナ エスラール
プールヴィーナ バリアジアン号 サラウドン
ストゥーパ号 ドドバシキメラ





    文 化 へ の 冒 涜 で は ?     


サーランギーの化石(カンブリア期)


いいえ、全く冒涜にはあたりません。サーランギー属は進化を歓迎し、地域毎に異なる展開を許す楽器群です

民族学・民俗学では、創作の混入は許されず、ありのままを正確にサンプリングすることで解明に努め、敬意を払います。つまり研究者はあくまで傍観者、せいぜい中途参加者であって、真の当事者にはなれません。研究者が自ら文化に手を加え、研究対象を自分自身とし、文化の歴史を塗り替える、これが許されるなら何だってやりたい放題になってしまいます。そのため研究者は、専門性・正確性への拘りにばかりにプライドを置き、しかし自分では大した表現が出来ない、融通の効かない方向へと人格形成されがちです。異文化理解を唱える本人が無理解とは皮肉なもの。サーランピーではこの状態を「スウェーデンポルノ女優のスリーサイズを精緻に暗記した童貞」と呼び、陥らぬよう自戒しています。

だども、オラ、この楽器がこの島でどう進化すんだか夢みちょる真ッ当事者の日本民族だで。何をどう作ろうと直そうとオラほの自由だ。オラが村の遊びがまんまこの楽器の進化の歴史になるだ。「インチキ業者」「思い上がるな」「現地の文化に失礼」「1人で騒いでるだけ」とお感じなのは、ひとえに貴方の心が許さないから。なにせその現地をはじめ世界各国からウチ宛てに「サイトを見た。修理はできるか? オリジナル楽器のオーダーは可能か?」と打診が来ます。もちろん断りますよ。てめーでやれっ。もしくはてめーの村の良さでやってみれっ。…そうすることがいつしか文化となるのだから。