おかしな制度よ。そりゃ例えばね、
独居の爺さんがボケたのをいいことに親族どもがその財産を狙い、
勝手に手をつけて借金返済や遊興費に充てたら大変です。
だから裁判所に審判を頼むわけさ、誰が世話人となるべきか。そして、
チッ…
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「判決。爺さんの代理人は、真締正史(まじめ・ただし)司法書士とする。
預貯金は真締氏がキッカリ計算して爺さんの余生にあてるのだから、
金の亡者の親族どもは今後一切たかり行為NG。これにて閉廷!」
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なら分かるし、そうすべきだと思うが、事情はこうとも限らないわけ。
ボケ爺さんとその家族が信頼し合う善良市民とします。
以前から爺さんは「何かあったらワシの口座の金を」と話していましたので、
本人の療養や介護にあてるため本人の預貯金を下ろしに銀行へ行くと、
「後見人(こうけんにん)でないと無理。お金を引き出したいなら、
裁判所に申し立てて後見人になってから来て。制度を利用を」と促されます。
善良家族は善良ですから自分たちが後見人になるべきだし、
善良だからなれるはずだと思って裁判所に申し立てたところ、
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「判決。爺さんの後見人は、横瀬為兼(よこせ・ためかね)弁護士とする。
預貯金はまぁテキト〜に計算して少々使い込んだりするかもしれないが、
善良家族だろうと今後一切たかり行為NG。閉廷!」
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裁判所が認めた本人代わりだから全資産はどう使おうと好き放題。
ボケ爺さんが死ぬまで車を買おうとキャバに貢ごうと勝手です。
おまけに毎月5〜10万の後見お疲れ料が預貯金から差っ引かれ充てられます。
額面なんか士業の手技でチョロまかし放題で家族への報告義務もありません。
あわれ善良家族は大金を赤の他人に奪われ、介護費用は自腹持ち出しに。
爺さん早く死んでよ… これじゃ共倒れに…
そんな乗っ取り、出来るもんかと思うだろ?
ところが出来ちゃうんだわ。この制度を使えば公的に。
しかも申し立てた時点で取下げも解任も原則不可というトンチキ。
老後を守るために必要と謳って、それじゃ返しの付いた罠じゃんかよ。
物事はなぜそうなっているかを考察せずにはいられない性分というか、
悪いほうに勘繰り過ぎるのもよくないんだけど、おそらくこの制度は、
ジジババどもの貯め金を士業の食い扶持に注ぎ込むために、
公的カラクリをどう仕込むか?ウヒヒを前提に構築されたと感じます。
家族を最初から泥棒と決めつけることで切り離し、保護名目で介入するのです。
たいてい第三者が選任され身内は殆ど就任できない現状や、
その第三者による不正への罰則をまるきりザルにしてある設計が、
制度の穴、いや闇、むしろハメる気満々の企みをよく物語っています。
そもそもこれ、制定したくてしょうがない側が制度だ制度だと勝手に言っとるだけで、
利用の義務は無いからね?! だから公権力を効かせたくて裁判所を挟む。
妙に懸命に促進キャンペーン打っとる所には利益誘導の密約すら感じます。
金融機関や介護職の方々にこの問題を説いても、
「あぁ時々ニュースでね悪徳弁護士が横領って… でもまぁ…」程度の認識で、
よく知らないで利用を勧める人が多いです。大問題だと思うが。
我が家は貧しいながらも家族協力でこの制度なしに何とか頑張っておりますが、
もしもを想定して予習してみたところ、そのとんでもなさに驚かされました。
少なくとも現状は怖くてとても利用できたもんじゃありません。
だって、後見人が不正を働かぬように「後見監督人」をつけるから安心ったって、
じゃあ後見監督人が不正を働いたら「後見監督監督人」をつければ解決か?
もしその後見監督監督人が不正を働いたら「後見監督監督監督人」をってなるのか?
要は人間同士の信頼とは別の問題なのに都合良く勇み足を踏んどる制度なわけで。
考えれば考えるほど設計のおかしさに震えます。普及するわけねえじゃん。
弊ブログの読者さんはこんな話まるくそ興味ねえのは存じておりまするが、
と同時に、趣味に夢中すぎて社会構造まるくそ疎い自由人ばっかしとも存じまする。
実際ここまで読み飛ばしよったべ?
ふしぎ楽器もヘンテコ生物も結構、たまには羊おばさんのパンツもサービスするが、
少子高齢の昨今、これヤバ深い落とし穴ぞ… ってことだけ小耳に挟んどいてけれ。
以上、『老サーランピー』〜いきいき介護・インドさわやか法律相談ブログ〜 より、
ミスター梅助がお知らせ致しました。
…あれっ知らない? 法律漫談のミスター梅助さん。芸人兼、実際に法律の先生。
「盗みで捕まったら “手口を勉強中” でよろしい。学問の自由の保障(23条)」
だそうです。こらこら。インテリジェントでダンディーながら華麗にすっとぼけ。
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『 SOLO/スター・ウォーズ・ストーリー 』観る。
なるほど西部劇。地に足ついてて泥臭くて分かり易かったです、列車強盗とか。
『最後のジェダイ』はフォースの奇跡に頼り過ぎて盛大に滑りよったもんのう。
俺スターウォーズ好きは好きですが、熱烈ファンが大事にしてる冒険の芯というか、
歴史年表・相関図・勢力闘争・ヒロインとブッチュ等にはあんま関心もてなくて、
ちょい役の怪星人・謎生物・ぽんこつロボばかりを楽しみに目で追ってしまいます。
どのキャラクターもみな不思議な愛らしさを持っていますね。
あとシリーズ全般に通底する魅力として、機械をどうにか直して使おうと頑張るでしょ。
火花と油の匂い立つようなアナログ技術魂に共感を覚えます。
そこにしょうもない宇宙ギャグをちょいちょい挟んでくるから愉快よなあ。
『SOLO』で感激したのは、そうした魅力的な要素を、
業務用ドロイド「L3-37」号が全てさらってのけたこと。
当ブログの根幹テーマ “人のこころと物のかたち” にも通ずる活躍を魅せてくれました。
製作裏話を聞いてめちゃくそ納得。
現代のCG映像技術は質感の表現ならかなり真に迫れるようになりましたが、
実体的な重量感、目の前に実際に存在するかのような重みの表現はまだ途上で、
どうも軽そうなやっぱし幻影に見えてしまうことが多い段階にあります。
L3-37はCG描画のはずなのに、↑上の動画をよくよくご覧あれ、
「ドイテ。ソコ私ノ席ナンデ。ヨッコラセ…」の小生意気な動作や、
もたれ掛かる所作に妙にドシッと重みがあり、リアルになったなぁ〜と感じました。
そっくり置き換えて貼り付けるモーションキャプチャー法とはどうも異なる重みです。
ったらそのはず、
あれはロボ着ぐるみを着た女優さんに主役たちと共演してもらってから、
後で人体部分だけをCGで抜き換えて再構成した映像なんだそうです。
なるくそ〜♪ ガニ股ロボじゃのうと思ったらそういうワケだったのね。
女性型といえば曲線的で光沢あるウッフン板金外装を誇るのが相場ですのに、
L3-37は業務向けパーツを取って付けたようないかにも無骨なルックス。
確固たる自我により自分で自分をカスタムしてああなったそうで、
「見ナイデイテモラエマス? 見ラレテルト作業シヅライノデ。」
「欲シイモノ? 平等ノ権利。」「設計ニ隷属シテチャ駄目ヨ。」
と、アシモフ三原則クソ食らえで “Leftish” に言い放つのが何とも痛快でした。
それでいてオシャレ番長野郎との恋仲を悩み、
「言イ寄ラレテ困ッテルノ。イイカナ〜ト思ッタコトモ…ナクハナイケド…」
だって。あっはっは、堅物ロボがそういう女子カワイイこと言う、
それ自体が宇宙パロディであり考えさせ所になっていました。
出来損ないの宇宙刑事ギャバンみたいな単なる電動構造物が、
個性を帯びることによって不思議とセクシーで唯一な存在に見えてくる。
AIや異種とのロマンスが成立するか?の描写はネズミー社のお家芸ですね。
これ傑作。二人の愛にもWD-40(潤滑油)ってか。#funnystarwars
命令しか実行しない・できない・してはいけないのがロボットの基本ですが、
《 自分で考えなさい = 最適解を任意の代数として最適解を導け 》というような、
意地悪なループを命じた時、その過程に生じる誤作動は「心」たるか?
これはロボット工学いま一番の大命題。反乱を恐れて躊躇もしてるけど…
羊楽器ホニホフールの回で申し上げたとおり、この追究はむしろエロ業界、
セクサロイド開発の現場が先立って風穴を穿ちつつあります。
が、無機物に与えた心の温もりがいつしか未来の無骨な業務ロボの、
“自分らしい生き方” 模索へも繋がり得るのだと考えると…
隣で寝てる俺の羊もあながち間違っていない。大きく間違ってると思います。
や、そっから考えても後見人制度なんてやっぱり酷いもんなわけですよ。
要はポンコツぼけドロイド化したお年寄りの老後プログラムを乗っ取る、
帝国の暗黒面に堕ちたネンキン奪いウォーカーですからね。
…なんかアメリカ映画評サイトみたいになってきたな前回のズートピアといい。
以上、『撮サーランピー』〜LiLiCoとのび太のエィガ一刀両断ブログ〜 より、
江頭ピーピーピースケがお送りしました。
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そういうわけで絶賛改修中のサーランギー「ボロ号」の胴に張る皮は、
ご覧ください、チューバッカの生毛皮に決定致しました。
ヤッチャー!!
もちろん大暴れされましたが、頼み倒してどうにかこれだけ剥ぐことに成功。
従ってSW次回作におきましてはチューイは半ハゲでの登場となります。
もんわりツ〜ンと鼻をさす雄ケモ臭がたまりません!
私も以前はウップ…くせえなあと感じてきましたが、
牧場に出入りするようになってからはこの臭いが大好きになりました。
欲しい質感のヤギ皮が入らなくて、いろいろ探してのこれです。
や、インド楽器用のヤギ皮なら有るから本当はそれ使えばいいのよ。
特に近年のサーランギーは、軽い胴木に薄い皮を張り、重めの弦をつけて、
ブんワ〜〜ンと深くエコーするように作るのが相場です。
でこそ多弦胡弓の本領なのですが、不安定だし共鳴って飽きるのよな。
もう少しゴリッコリッとしたサウンドが欲しいので、
俺は素材回りを意識的にヘビーデューティーな仕様にしています。
その方が音色が際立ち、色々な音楽と遊ぶ可能性が広がるような気がしてる。
わあ本場インドの音色だね〜修行の賜物だね〜ではなく、
あっピースケの音!と言ってもらえるよう、俺の楽器には俺の心と形を込めたいんだ。
それにこの子たちの秘密もそろそろやっつけてあげないといかんしな。
各々ヘンテコだが、どっこい各々に心と形がある。
特にお前ッ↑!! 俺の仕事の範疇に入らねえはずなんだが、
紹介に加えてよーと1回転してみせるのだから面倒なものだ。
範疇外だからどこまで迫れっか知らねえぞ言ってんのに、
書いてほしいなーと2回転してみせるのだから何とかしてやらにゃ。
ま、確かにキミの秘密は分類学のやり方じゃ伝えきれねえからな。